VOS,No.107

 チャレンジ大学改革 [Back]

「教育方法改善(FD)タスクフォース」より
高田 孝次
(機械系 教授)

 本学では,FD(Faculty Development)という言葉は使われていないものの,従来から様々な教育方法改善の活動が,個々の教官,グループなどのレベルで行われておりますが,昨年5月に,教務事項検討部会から全学的・組織的にこれに取り組むべきことが提言されました。この提言に基づいて,昨年11月に「教育方法改善(FD)タスクフォース」(リーダ:筆者,リーダ代行:三上喜貴教授,委員:各系・センター等から7名)が設置されました。本稿では,タスクフォースの宣伝を兼ねて,これまでの活動の中から,2つを紹介させていただきます。
(1) NUT/FDリソースガイド
   これは本学のFD活動のために有益と思われる情報を満載したホームページです。FD関連情報源へのリンク,教育問題に関する各種フォーラムへのリンクなどが用意されています。さらに,授業でのマルチメディア技術の活用,WEB教材の作成,教材作成用の素材探索などの情報も提供しています。ぜひ1度アクセスしてみてください。
http://fd.nagaokaut.ac.jp
 なお,このガイドは,今後,継続的に充実していく必要がありますので,各位のご協力をお願いいたします。有益と思われる情報,ご意見など,是非,編集者までお寄せください。
(2) 新任教官FD研修会
   すでに,系長,センター長を通じてご案内が行っているかと思いますが,本学の教育理念について学長を囲んで共に考え,同時に,効果的な授業法に関する最新の理論と実例などを専門の講師から聞く機会として企画しました。7月25日(水),午後1時半から,マルチメディアシステムセンターで開催されます。対象者は昨年度,および,今年度着任の先生方となっておりますが,これ以外でもご希望の先生はどうぞご参加ください。


テレビ会議システムで面接試験−海外入試で国内初の導入
原田 秀樹
(環境・建設系 教授)

 本年の4月2日,4日,6日の3日間にわたって,大学院の社会人留学生特別コースの入試において,海外の試験会場と総合デジタル通信網(ISDN)で結んで,テレビ会議システムによる遠隔面接試験が行われた。
 今年初めて導入した遠隔面接試験では,これまで現地試験に出かけていた6カ国のうち,タイ,マレーシア,インドネシアの3カ国を対象に実施した。各国のAOTS((財)海外技術者研修協力会)事務所に設置された受験会場と本学事務局第2会議室を回線で結び,合計30人が,面接試験を受けた。
 1年近くにおよぶ事務方の万全たる準備のおかげで,音声や画像はいたってスムーズで鮮明であった。面接官は,ファクスで送られた回答を見ながら,1人15分程度質問した。画像はほぼリアルタイムでやり取りされ,受験生の表情や個性がきめ細かく観察でき,実際に対面しての現地面接試験と比べてもほとんど違和感がなく,ほぼ満足のいく結果だった。
 これまで本学では,平成6年度から毎年,大学院の社会人留学生特別コースの入試のため東南アジア6カ国に教官と事務官を派遣して現地試験を実施してきたが,大変な労力と時間と経費を費やしてきた。私もこれまでに2回かり出され,文字通り駆け足で面接試験をやってきた経験がある。日程的にまったく余裕のない綱渡り的スケジュールなので,危機一髪のこともあった。平成12年のハノイでの現地試験のときは,落ち合うはずの学務課の本田さんと機械系の武田先生を乗せた飛行機が集中豪雨のためハノイ空港に着陸できずに,遥か数百キロ離れた地方空港に緊急避難してしまった。翌日の試験をどうやって一人で対処すべきか停電のハノイのホテルで心細く思案したことがあった。昨年のこんな冷や汗エピソードが,もう過去の笑い話になりつつある。
 なんでも海外との遠隔面接試験というのは国内で初めて,とのことである。これまで現地試験に赴いていた労力と時間と経費が大きく削減できるベネフィットは言うまでもないが,IT時代の先取り的試みが全国にさきがけて本学で初めて実施されたことに,より大きな意義がある。