VOS,No.111

 研究室から [Back]

■「石黒研究室」 西 村 正 人
(エネルギー・環境工学専攻4年)

 近年,技術や科学の急激な進歩に伴い,機械の小型化や省資源に対する要請は増すばかりです。この要請から,材料の形態は塊状から薄膜状へと変化しております。石黒研究室では薄膜を作製し,薄膜の光学的特性,電気的特性の測定・解析および薄膜の形態観察,構造解析を行っています。
 本研究室での研究テーマは主に三つあり,太陽光を吸収して熱を発生する光熱変換膜,温度差によって電気を発生する熱電変換膜,金とアモルファスシリコンとの低温反応によるシリコンの結晶化に関する研究です。メンバーは博士後期課程1名,修士課程6名,学部生8名の構成になっております。
 私はその中でも,光熱変換膜について研究を行っております。光熱変換膜には太陽光をより多く吸収し,かつ赤外線の放射による熱損失をできるだけ抑制する光学特性が必要となります。この光学特性は光学的な設計により得ることができますが,薄膜材料の光吸収特性が多様であるほど,設計は容易になります。私は極めて薄い金属薄膜がその形態とともに光吸収特性を変化させることに注目しています。厚い金属膜は鏡へ利用されるように光のほとんどを反射します。しかし,膜の厚さをナノメートルスケールまで薄くすると,金属形態は板状から島状や迷路状へと変化し,形態とともに光吸収特性も変化します。私はこの極端に薄い金属薄膜を活用した光熱変換膜の研究を進めております。
 以上述べてきた研究も順調に進まず,大変な思いをすることも多々ありますが,研究室の仲間たちとの楽しいひと時が苦労を癒してくれます。研究室旅行で尾瀬の至仏山に登った時の写真を載せました。普段行くことのない場所では気分もリフレッシュしますし,仲間との楽しい時間も大切な思い出となります。研究活動,余暇の活動がともに充実するように,これからも頑張りたいと思います。


研究室旅行にて(中段右から2番目の坊主頭が著者)
研究室旅行にて(至仏山山頂(雲の上)にて著者黙想中)