VOS,No.113

 特集/開かれた大学,開かれた専門教育 [Back]

オープンハウス
 平成11年度から始められた「オープンハウス」も今年度で4年目となり,全国高専の本科4年生及び専攻科1年生を対象に,7月22日から8月30日にわたり実施されました。
 受講生は,あらかじめ本学の各研究室で設定したテーマを選択し,1週間もしくは2週間の期間で,本学教官から指導を受けました。受講者数は,昨年度を大幅に上回る35高専,154名(男子135名,女子19名)となりました。
 受講生からは,「非常に多くのことを学べ,大変有意義なものであった」,「大変な研究だったが,やり甲斐があった」,「長岡技科大を十分体験出来た」,「教官の方々や先輩方の指導がとても分かり易かった」,「実験内容が充実していた」等の感想があり,好評のうちに終了しました。
受講生数
機 械 系 26(2)
電 気 系 68(4)
化 学 系 10(1)
環境・建設系 21(6)
生 物 系 21(5)
経営情報系 8(1)
154(19)
()内は女子で内数
 
受講風景
オープンハウス本学教官から
今年で4年目
吉 川 敏 則 (電気系 教授)

 平成11年度から始まったオープンハウスも4年目で,当研究室の場合,今年度は11名(合計20名)を受入れ,学期末の行事と重なりながらも,何とかこなしている。最初は1名で,研修内容も相談しながら決めることができたが,急に希望者が増えたので,準備の関係もあり,内容を事前に確定する必要が生じてしまった。しかし,幸いにも,研修生の受けも良く,能力も高かったようで,課題も順調にこなしてくれたので,ほっとしている。
 今年の研修内容は,前年と類似の「C言語プログラミングと数値処理」,新たに加えた「公開鍵暗号入門」であったが,前者は希望者が多く,最終的には2週間に分けて対応した。以下では,前者の研修状況と感想について述べる。
 1日目は,研究室のマシンにメール・アカウントを登録し,メールの送り受けの練習,C言語の開発環境の使い方を覚えてもらった。電子メールは,毎日出させるようにしており,研修状況の把握や連絡で,有効に活用している。また,研修中の高専生からのクラス担当教官への連絡にも利用している。
 2日目の前半は,C言語の概説と,課題について講義をした。ほとんどの高専では,既にC言語の講義を済ましているか,これから実施する場合が多く,高専生の興味も高い。また,各自が1台のパソコンを利用し,課題の進捗状況も良さそうであった。
 なお,当研究室の学生を補助者として割り当てており,研修生を指導するための予習的準備も必要で,本学学生にも良い機会となるメリットを感じた。

オープンハウス高専教官から
井の中の蛙技科大に行く!
伊 澤   悟 (小山工業高等専門学校機械工学科 教官)

 担任をしている機械工学科の4年生9名がオープンハウスに参加させていただきました。機械系の上村先生と過去に2年ほど一緒に仕事をさせていただく機会があり,長岡技科大の教育プログラムをはじめとする様々な取り組みを知るとともに勉強させられることが数多くありました。日ごろ狭い世界で生きている井の中の蛙である高専生に(高専教官もそうですが)いかに他流試合をさせるか,彼らの担任になったときに考えたことのひとつです。そのため,オープンハウスには技科大への進学希望者に限定せずに,進学を迷っている者や就職を希望する学生へも大学を経験するチャンスと積極的に参加させていただきました。7月の下旬くらいから,オープンハウスを終えた学生が続々と学校に戻って来ましたが,皆何やら満足げな様子。それぞれ中身は違うようですが,短い期間であるテーマで研究(勉強)した充実感,先生や先輩など大人との交流を通じての人生勉強など,普段高専の中では出来ない経験が出来たようです。また,いよいよ迫ってきた進路について考えるよい機会となったようで,新たに進学という目的を持った学生も出てきました。受け入れ先の技科大の労力に感謝しつつ,おみやげでもらったかきのタネを食する夏休みとなりました。

オープンハウス高専学生から
オープンハウスに参加して
阿 部   亘 (鶴岡工業高等専門学校物質工学科4年)
研究室にて(筆者は中央)

 自分がこのオープンハウスに参加しようと思ったのには二つの理由がありました。一つは,自分の進路の事です。自分は高専を卒業したら,進学するのか就職するのかと悩んでいる時オープンハウスの事を知り大学の実習を受け考えてみようと思いました。
 二つ目はその大学の実習のテーマが自分がやってみたいと思っていた有機系の実験だったためです。
 そのような理由で受けてみたのですが実際の所実習の日が近づくにつれ「どんな実験をするのだろう。今の自分に大学の実験が出来るのだろうか。」と,だんだん不安になってきました。しかし,その不安はすぐに消えさりました。わからない所もとてもわかり易く説明してくれました。
 技大でやった実験は難しいものでしたがとても面白い実験ばかりでした。
 研究の途中経過の発表にも参加しました。自分のした実験の結果を研究室の先生や学生の皆さんの前で発表するのには大変勇気がいりましたが,研究発表をするのは初めてだったので,発表の仕方など,大変勉強になったと思います。
 オープンハウスに参加して,少しですが大学の中の様子や研究室の様子などを知る事ができこれから進路を決める際にこのオープンハウスでの体験がたいへん役立つと思います。
 そして,5日間というたいへん短い時間でしたが,自分はこの研究に行ってたいへん多くの物を得られたと思いました。