VOS,No.116

 にいがたみてある記 シリーズ65 [Back]

守 門 岳

片 桐 一 夫(電気系 技官)
青雲の頂上広場
 本学から東を望むと,鋸山などが連なる東山連山のうしろに,頭だけ出している山が守門岳である。左から,栃尾の人たちが頂上としている大岳(1,432.4m),真ん中の青雲岳,そして右側に主峰の袴岳(1,537.2m)と三つのピークで構成されている。山容は,西側がなだらかな斜面となっているが,東側はその昔,火山として爆発した痕跡を残し,切れ落ちている。そのため,麓の下田村からの登山道はない。現在は,栃尾市,守門村,入広瀬村からの登山道が6コース整備されており,中・高年の登山客で年中にぎわっている。その中で最もポピュラーな,保久礼コースを紹介する。栃尾側の中心コースであるここは,地元により良く整備されており,保久礼小屋の駐車場には,70台ほどの車を止められる。小屋までやや下って,登山者カードが用意されているので,忘れずに記入してもらいたい。ここには,夏でも枯れない冷たい清水があり,補給することが出来る。小屋からは,いよいよ登りになるが,整備された階段状の道は,新緑の頃,ブナの木がトンネルを造り,日差しを遮り,すばらしい森林浴を堪能出来る。30分も歩くと,汗が噴き出し,キビタキ小屋に到着する。無人の小さい小屋だが,10人くらいは入れるし,泊まる事も出来る。ここで一息入れ,体調を整えよう。あまり長く休むと,かえって疲れがでるため,程々のところでまた出発。傾斜は,次第に緩くなり,歩きやすくなるが,主峰の袴岳まで行くならば,先は長い。視界が次第に効いてくるころ,標高1,268mの不動平に出る。栃尾側の山頂,大岳は目前にあり,右に青雲岳が見える。袴岳は,その影になっていてまだ見えない。登山道は,灌木帯を上にのびている。初めての登山者は,この辺から疲れを感じてくるが,大岳までは,あと一息。途中で2回の休息を入れて,2時間ほど有れば頂上に着く。時間と体力に余裕が有れば,袴岳まで歩きましょう。
梅雨にぬれて咲くヒメサユリ
 大岳から右に折れると,袴岳への道が続く。すぐに,短いが,傾斜の急な下りとなり,足を痛めないよう気をつけたい。最低鞍部がアミハリで,いよいよ青雲に向かって登りが始まる。左側が所々ガレているので,雨が降っていたり,ガスのかかっているころには,気をつけてください。花のシーズンとなる5月半ばから7月半ば頃には,花を愛でながら歩く場所となる。この頃咲く花の中には,鮮やかな黄色のニッコウキスゲや,淡いピンクのヒメサユリがあり,梅雨に濡れているヒメサユリの密やかな色合いと,その麗しい香りは,とてもたまらない。
 いつのまにか青雲岳の頂上に着けば,そこは広い草原で,ゆっくりと休める。そして,主峰はすぐそこに見え,ザックをここにデポして,空身で往復しよう。袴岳の頂上は狭いが,青雲は広い。