VOS,No.121

 特集/新入生歓迎!! [Back]

学長告辞
志を高く、そしてチャレンジを
長岡技術科学大学長
小 島   陽

 新入生の諸君,入学おめでとう。教職員を代表して,歓迎のお祝いを申し述べます。第一学年,第三学年,大学院に入学した諸君。諸君は,長い受験期を経て今日を迎え,ホッとし,解放感に浸っていることと思います。また,同時に,新しい生活への期待も多かろうと思います。これからの技大での数年間は,諸君の一生にとってかけがえのない青春の時であります。悔いのない実りある学生生活を送ってください。
 遠く故国を離れ,越後の国,この長岡ではじめて,慣れない一人暮らしをする留学生も多いと思います。ここ長岡は,越後三山はじめ東山,信濃川を見渡せる自然が美しく調和した地です。本学の校歌は,

   天と地の恵み豊かに 信濃川
   越の央(なかば)を いまも 悠悠
   いざ友よ 若き瞳をあげよ
   遥かなる源泉(みなもと)たどり
   漕ぎだせ 友よ
   果て知れぬ 英知の海へ
   大いなる 技術の海へ

   紫の雲を開きて 東山
   雪の朝(あした)に やがて 明明(あかあか)
   いざ友よ 若き生命(いのち)を燃やせ
   新しき技学の炎(ひ)もて
   採(いろど)れ 友よ
   日本の夜明けの空を
   健やかな 世界の空を
     ああ われら
     長岡技術科学大学

と歌っています。
 21世紀となり,これからは,技術が技術を生み出す時代になります。技術はとめどなく発展します。これからの技術者は,技術を自然と社会に調和させるよう努めなければなりません。越後の恵まれた自然をもっと深く見つめ,自然の持つ偉大な摂理を学んでください。
 さて,これからの諸君の生活について一言,申し述べておきます。大学の教育とは,自主的に学問をするところにあります。今までの小学校,中学校,高等学校,あるいは高専などで諸君が受けた教育は受け身のものであったと思います。しかし,大学では,どのような学問が,自分に最も興味があるのかを探し,また将来自分が進みたい分野に進むためには,どの学問が必要かを探し,それを見出して自分の身に付けることが必要です。大学はその手助けをするだけです。諸君は,本学で,好きなものを何か一つ,いや二つでも三つでもよいから見出してください。
 せっかくこの世に生まれてきたのです。自分なりに追求すべき理想も目標も夢もなく生きたのでは,酔生夢死の一生に終わってしまいます。
 理想を掲げることは,「志」を立てることです。「志」とは,目標を設定し,その実現を目指すことを言います。何のために目標を立てるのか。「豊かな生活をするため」とか「会社の利益のため」というのでは,志としては,甚だ低いものです。本学のモットーの一つである社会に貢献する(VOSのServices精神),といった視点がほしいものです。
 「志」が立ったら,あとはやる気を燃やしてチャレンジすることです。現状に甘んじないで,果敢にチャレンジしてこそ新しい展望も開けてきます。大学,社会では,「相手の気持ちが盛り上がってこなければ手をかさない」,「口もとまで出かかっているのでなければ,助け舟を出してやらない」という指導がなされます。「やる気を出せ」,「やる気のないヤツはダメだ」,「やる気のない人間は来るな」,とさえ言われます。是非プラス思考で,いろんなことにチャレンジしてください。
 いよいよ,本年4月より,本学も,正式名称は「国立大学法人 長岡技術科学大学」に変わります。100年に一度とも言われる大改革が行われます。本学は,建学以来,「実践的・創造的な指導的技術者」養成を基本理念として,主に高専出身学生を受入れ学部・修士の一貫教育を行い,新構想大学として大きな成果をあげています。

 研究・教育面では,国際競争力のある世界最高水準の大学づくりを推進するため,文部科学省が実施している21世紀COEプログラムで平成14年度に化学,材料科学分野で「ハイブリッド超機能材料創成と国際拠点形成」が,また,15年度には,学際,複合,新領域分野で「グリーンエネルギー革命による環境再生」が採択され,本学の研究水準の高いことが認められました。
 さらに,教育版COEにあたる15年度「特色ある大学教育支援プログラム」に,「主として教育課程の工夫改善に関するテーマ」分野で,「実務訓練(長期実践型実習)と教育効果」が採択されました。研究・教育の場は整っています。
 本学では,教職員一同,最大の努力をして,諸君の勉学に協力します。諸君も,是非,本学での勉学が実り多いよう努力してください。
 諸君の入学に際し,諸君の今後,本学での勉学および生活が素晴らしい青年の日々となるよう切望して歓迎の辞とします。