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平成21年度学部卒業式・大学院修了式を行いました。

2010.3.26

 平成22年3月25日(木)にハイブ長岡で平成21年度学部卒業式・大学院修了式を挙行しました。

 学部卒業者は453名、大学院修士課程修了者は365名、専門職学位課程修了者は15名、博士後期課程修了者は22名、論文博士を授与された者は5名でした。
 また、学生表彰が行われ、学業・研究活動においては21名に、課外活動・社会活動においては1団体に新原学長より賞状及び記念品が手渡されました。(表彰者はこちら

 学長告辞は次のとおりです。

 卒業生そして修了生の諸君 おめでとうございます。
 本日,ここに平成21年度の卒業式,修了式を迎え,学士,修士そして博士の学位を獲得した諸君に心からのお祝いを申し上げます。また,今日まで諸君を長年にわたり慈しみ育ててこられた保護者の皆様には,お礼とともにお祝いを申し上げます。

 留学生諸君は,家族と遠く離れ,言葉も習慣や文化も,そして気候も大きく異なるこの長岡の地における生活と勉学そして研究には大変な苦労があったと思います。この環境変化を力強く乗り越えた諸君の長きにわたる努力とチャレンジ精神に敬意を表すとともに,今後も更に研鑽を積み重ねて,長岡で学んだ「ものづくり技術」の心とそれを支えてきた日本文化に根ざした「人づくり」の心を生かして,力強いリーダーとして母国の技術科学の発展のためにご尽力されることを強く願っています。

 一昨年のアメリカのリーマンブラザーズが引き起こした経営破綻は,世界的な同時不況をもたらしました。我が日本でも未だに不況から脱出しきれない工業分野があり,このために未だに厳しい就職難が続いています。しかしながら,社会の変化を先取りする「技術科学」すなわち“技学”を創出し,それを通して未来社会で持続的に貢献できる実践的で創造的能力を備えた指導的技術者の育成を図る本学の基本理念のもとに育った諸君は,2月末の時点で,学部生の場合は就職を希望した全員が,また大学院修士課程の場合は97%以上の学生が就職活動で内定を獲得したと報告を受けています。このことを諸君や保護者の皆様にご報告申し上げるとともに,お祝いを申し上げます。

 私は,昨年9月16日に本学の第7代目の学長に就任いたしましたが,この日は,民主党に政権が交代した日でした。この政権交代は日本国民が大きな変化を求めた結果ですが,考えてみますと本学も開学以来34年が過ぎ,30年前には想像も出来なかった社会の変化が起こり,それに対応するためには,本学も未来を見据えた変革を遂げる必要があり,それを成し遂げることが,私に課せられた使命と考えています。そのために,学長就任以来,多くの先生方や事務職員の皆様,高等専門学校の先生や学生諸君,本学の同窓生の皆様,更には地域の皆様と,本学の将来あるべき姿を確立するための議論を重ねてきました。

 その議論を通して創り上げられた30年後にも第一線で活躍できる人物像と大学像をここに紹介したいと思います。人物像の観点からは,①知識と技術スキルが豊富であること,②情報分析能力があること,③戦略性が豊かであること,④好奇心にあふれ,感受性が豊かであること,⑤率直かつ寛大であること,等が必要であると考えています。また,30年後も活躍し続ける大学像としては,1)本学に関係するすべての人々,すなわち,国民の皆さん,地域の皆さん,高専および工業高校・普通高校の学生,そしてもちろん本学学生・教職員が,本学に対して自信と誇りを持てる「のびやかな大学」,2)技学と国際化のセンスを取得した人材の輩出,また,先駆的な研究など,様々なターゲットへ解決法を提供するために無くてはならない「かけがえのない」大学,3)雪国に育つ豊かな心というすばらしい文化価値を財産に,対話重視により,本学に関係する全ての人々の間の壁を取り払い,真の相互理解をもった「あたたかい」大学,4)高専,工業高校などとの連携を深化し,世界で類を見ない全国規模の高等教育研究体として,明るい未来を築くための様々な問題解決が出来る「たのもしい」大学,5)各種の資源の効率的な運用をはかり,高専生,在学生,若手教員など若い方々にやりがいのある環境を整備し,中長期的に発展できる「ゆるぎない」大学を目指します。この人物像と大学像を具現化できる改革を学長任期の4年間で実現すると諸君に約束します。諸君の力強い支援をお願いします。

 昨年10月に,文部科学省の坂田事務次官が本学を視察されました。限られた時間での視察でしたが,ある研究室を訪問した際に,留学生が流暢な日本語で研究成果を説明したことに強い関心を示され,多くの質問をされました。また,お帰りの際に私どもに「新しい時代の変化を恐れず」との言葉を残されました。この言葉を,諸君に贈るとともに,私の方からも「3つのi(愛)の心」と「全ての人を好きになる愛の心」の2つの言葉を贈りたいと思います。Intuition(閃き)とInvention(発見)とInnovation(革新)の3つのi(愛)の心は,困難や失敗の中から革新的な成果を創造する心です。容易に得られる情報を身につけるだけでは単なる博学でしかなく,この心は養われません。どのような厳しい環境をも,またどのような人をも,自分から好きになろうと努力することで養われる心です。ですから,誰もが持つことができます。この「3つのi(愛)の心」と「全ての人を好きになる愛の心」が,これからのグローバルな社会,言葉をかえると勝ち組みが全てを取るデジタル社会において生じる様々な壁と格差を打ち破っていくために最も必要とされる力,すなわち自分の限界にチャレンジし,それを突破する力を育てると私は信じています。

 私の後ろに掲げている「ロゴマーク」が昨年12月に決定しました。これは,長岡造形大学の福田先生が約100種類デザインした中から,本学の学生及び教職員,技大祭に参加くださった地域の皆様に投票していただき選ばれたロゴマークです。このロゴマークは,長岡のNをモチーフにデザインされたもので,天に伸びる青い色は環境を表し,それをリング状の赤い色が包むことで,地球環境を愛情と情熱をもって考える大学であることを示したものです。今後は,あらゆるものにこのロゴマークを使用する予定です。本日,皆様にお渡しした学位記の表紙もこのロゴマークが印刷されていますが,学位記としては,新ロゴマークの第1号です。

 本学の初代学長の川上先生が提唱された,VOSの精神(Vitality:活力,Originality:独創力,Services:世のための奉仕)は大学だけではなく,社会に出ても非常に重要な心得です。この長岡の地で学び,本日卒業そして修了される諸君には,このVOSの精神を生かし,そして長岡で育んだ優しさと逞しい精神力を誇りにし,様々な場面での継続的な活躍を期待します。

 最後に,今日卒業そして修了し社会に羽ばたかれる諸君に,「誰かが何時も諸君を見守り続けている」,即ち長岡技術科学大学は,教職員の皆様は,そして学長は,諸君の活躍はもちろんのこと,重大な局面に会った時でも何時も諸君を見守り続けていると伝えたいと思います。それを信じて,常に未来を見続け,自分の力を信じてチャレンジし,努力を積み重ねて大きな成功を納めてください。本日は,卒業そして修了おめでとうございます。