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電気系 安井教授が日本表面科学会論文賞を受賞しました。

2012.01.20

 安井寛治教授が、日本表面科学会論文賞を受賞しました。受賞の対象となった論文は、「Raman-Scattering Spectroscopy of Epitaxial Graphene Formed on SiC Film on Si Substrate」です。日本表面科学会論文賞は、平成21年,22年度の表面学会誌およびe-Journal of Surface Science and Nanotechnology誌に公開された論文の中で最も秀でた論文1件に贈られるものです。
 受賞内容の概要:グラフェンとは原子層厚さのカーボン(炭素)シートのことで、100,000cm2/Vs以上の非常に大きな電子移動度(単位電界下で電子が走る速度)を示す物質です。そこでこれまでの高速な半導体デバイスを越える超高速の電子デバイスやとても薄い導電膜として次世代の電子デバイス用材料として期待されています。
 ロシア出身の二人の科学者(アンドレ ガイム、コンスタンチン ノボセロフ)がスコッチテープでグラファイト(黒鉛)ブロックから薄片を引きはがすことを繰り返すという単純な方法で作製に成功し2010年ノーベル物理学賞を受賞しました。しかしこの方法では電子デバイスへの応用は困難なため電子デバイスに実用可能な作製法について世界中の科学者が研究を進めています。受賞論文は、Si基板上にモノメチルシランという炭素とシリコン原子を含む化合物を用いて高品質な非常に薄い炭化ケイ素(SiC)薄膜を成長させ、それを熱処理することで非常に薄いグラフェンシートを作ることに成功した結果について報告したものです。この手法は、半導体デバイスの基板となるSiウエーハ上にグラフェンシートを作製出来るため、デバイス応用への実用化に大きく貢献すると考えられます。
他の受賞者
末光真希(東北大学)、宮本優(東北大学)、半田浩之(東北大学)、斉藤英司(東北大学)、今野篤史(東北大学)、成田克(山形大学)、吹留博一(東北大学)、伊藤隆(東北大学)、中澤日出樹(弘前大学)、遠藤哲郎(東北大学)