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平成26年度学部入学式並びに大学院入学式を挙行しました。

2014.04.08

 平成26年4月5日(土)に長岡市立劇場で平成26年度学部入学式並びに大学院入学式を挙行しました。
学部入学者506名、大学院修士課程入学者399名、博士後期課程入学者28名、大学院専門職学位課程入学者15名が、新原晧一学長より入学許可を受けました。
 引き続き、入学生を代表して学部第3学年機械創造工学課程の坂本夏澄さんが宣誓を行いました。

 学長告示は次のとおりです。

 本日、ここに長岡技術科学大学平成26年度入学式を挙行するに当たり、多くのご父兄の皆さまのご列席を賜り一緒に祝福できますことを心から喜ぶとともに、入学生諸君を今まで慈しみ支えてこられた皆様に対し、教職員を代表してお礼とお祝いを申し上げます。
 南は香川県から北は青森県までの一般高校や専門高校等から、全国立大学工学部の中でトップレベルの高い入学試験倍率を突破して、本学の学部1年に入学した107名、沖縄から北海道までの全国の55高専から3年に編入した399名、大学院の修士課程や博士課程に入学した427名、専門職大学院に入学した15名、合計948名の諸君、長岡技術科学大学への入学まことにおめでとうございます。
 また、67名の留学生諸君、遠い祖国のご家族から離れての、著しく環境の異なる長岡での生活、勉強、研究、そして日本語、文化や習慣の違いなどで、厳しい毎日が続くと思いますが、本学では諸君に最大限の支援をしますので、安心して頑張ってください。長岡は「米百俵の精神」から、古くから人材育成に力を注いできた地域で、日本のみでなく、世界で活躍した多くの人材を輩出しており、国際交流にも前向きで、留学生を支援する団体も多く存在します。その中で“むつみ会”には留学生の相談にのる活動を長年に亘り継続いただいています。この場を借りてむつみ会の皆様にお礼を申し上げると供に、長岡での生活において困ったことが生じた場合は、是非とも本学の国際交流ラウンジを訪問し、相談にのってもらってください。
 4月を迎え、長岡もようやく暖かい日差しが降り注ぐ季節になりました。今月中旬には学内の桜が満開になる筈です。長岡市内には桜の名所が幾つかありますが、本学の桜も見事です。4月中旬の週末に桜並木を歩行者専用にして、「技大桜散策祭り」を毎年開催しています。今年は例年より1週間早い4月12日、13日の2日間開催されますので、諸君も桜祭りおよび同時開催の各種のイベントを楽しんでください。
 大学における教育の真の目的は、個々に異なる能力を持つ学生が、その能力を社会の中心となる10年先、そして20年から30年先に最大限に開花させるための基礎を創り上げる手助けをする事にあると、私は信じています。この私の理解に従いますと、学生諸君は在学中に一生を託すにたる様々な自分の可能性を見出し、その可能性を、学びを通して、研究を通して、社会との連携活動を通して、国際交流を通して、磨き、高め、我が物にする努力を継続する必要があります。この努力の継続を確かなものにするためには、諸君には、自分で大きな夢を育むことと、それを実現しようとする情熱を持ち続けることが必要で有る事は言うまでも有りません。
 今述べた事とも関係しますが、当然のことながら、大学は諸君を大人の個人、として接します。諸君は今後、成人としての権利を得る一方で、全てのことにおいて自分で選択をすることが求められ、その責任を負うことになります。その上で多くの人との友情と信頼を確立し、更に自己の主張を実現させる基盤を創り上げる必要が有ります。また、大学という教育研究の場は、単に専門的な学問や真理探求の場だけでなく、先生・先輩・後輩・留学生・地域の方々など、様々な人との交流や、課外活動等を通して、自分の人間形成を進める場でもある事を認識し、在学中からグローバルな人のネットワークを創り上げる努力をしてください。
 ここで長岡技大のことに少し触れます。長岡技大は、昭和51年、今から38年前に、新しい構想に基づく工学系の大学院大学として創設された大学で、一般大学にない多くの特長を持っています。
 第一に述べたい特長は、本学学生の80%が全国のほゞ全ての都道府県に所在している国立、公立、私立の57高専から学部3年次に編入してくるということです。20%の学生は工業高校や一般高校から1年次に入学しますが、このような大学は他に豊橋技術科学大学しかありません。
 従って、本学に入学してくる学生の殆どは中学校を卒業する時点で、「技術の世界で生きる」という明確な目的意識を持ち、高専や工業高校に入学し、そこでの勉学を通し切磋琢磨して、「ものづくり技術」を磨き、技術者としては社会で活躍できるレベルまで育って、本学に入学してきます。それ故に、本学は高専や工業高校と強く連携することにより、一般大学では出来ない、9年~12年の長期の一貫教育体制の下で、技学を基礎にしたイノベーションを目指した教育研究に取り組み、実践的で創造的な能力にたけた、グローバルに活躍できる、指導的技術者・研究者を輩出してきました。この人数は、2万人以上となり、同じような目的を持って設立された豊橋技術科学大学と合算すると、東京工業大学、大阪大学、東京大学、京都大学に次ぐ5番目であり、旧帝国大学の九州大学、名古屋大学、東北大学、北海道大学より遙かに日本のものつくり産業の発展に大きな貢献をしてきた筈です。諸君はこの事実を自覚し、誇りにすべきです。ただ、この重要な事実は、社会一般には広く認識されておらず、誠に残念です。学生諸君は言うに及ばず、ご父兄の皆様もこの事実を再認識いただき広く広報いただくと供に、誇りにして頂きたく思います。
 第二の特長は、大学と企業等との共同研究が悪と考えられタブー視されていた38年前から、本学は、今では大学の重要な使命と位置づけられている産学官連携活動を他大学に先んじて推進し、企業との共同研究に積極的に取り組んできた事実です。
 第三は特徴ある教育カリキュラムです。大きな特徴の一つは、大学院に進学予定の学生全員を、4年次の後半に4カ月~6カ月間企業等に派遣する長期のインターンシップ制度です。本学では、この制度を実務訓練と呼んでおり、平成25年度は約14%の学生を6か月も外国企業等に派遣しています。社会の要請を先取りして、本学は、30年以上も前から、国からの財政的な支援を受けることなく、この長期実務訓練を実施しておりますが、本学以外のどの大学も未だにこの制度を殆ど実現できていません。  第四は積極的な国際交流です。大学として戦略的な取り組みを進めており、一般大学に先んじてユニークな国際交流教育プログラムを開発し、双方向で大きな成果を上げ、留学生の比率は全国立大学の平均値の約3倍の13%以上に達しています。モンゴルの現在の教育科学大臣は本学の卒業生ですし、本学で学んだ多くの学生が世界で活躍しています。
 現在の日本社会は、未曾有の国難ともいえる東日本大震災からの復旧・復興、急激な少子高齢化の進行、グローバル化による競争の激化、産業の空洞化、地域格差などの大きな課題にさらされており、このような環境に対して、大学は国民に、そして学生諸君に未来を提示し先導していく機関として、今後一層重要な役割を担う必要が有ります。しかしながら、社会変化のスピードはきわめて急速で、多くの人々が先の見えない不安に駆られているように感じられます。国民が、そして学生諸君が安心して個々の能力を発揮するためには、大学は常に10年先、20年から30年先の目指すべき像を明確に示し、それに向けて着実に進展していることを示す必要があります。
 つまり、学生諸君に未来への夢を提示するとともに、その夢を共有し、それに向けて努力できる環境を整備することこそ、現在の大学がなすべき最も重要な責務と私は信じています。
 その夢の一つは、未来社会の有るべき姿と目指すべきビジョンを明確に示し,本学が開学以来構築してきた技学をもとに、日本が有する環境・人材・資源・技術などのリソースをフルに活用することでイノベーションを輩出すると共に、それを担う高度の技術者・研究者を育成することです。
 本学は、総合大学と比べて必ずしも大きな規模ではありません。しかし、私は、目的を同じくする全国の高専や工業高校と強く連携協働することにより、さらには本学や各高専が接する地域社会の活力を取り込むことで、世界に類のない多様性と広がりを持った、世界をリードする巨大な未来創造型のキャンパスを、この長岡に構築すると共に、この世界に誇れる長期の高等教育システムを、世界に、特に開発途上国に展開する計画を実行しつつあります。
 このためには、まず、本学の関係者、高専や高等学校等の関係各位およびそれらが根ざす地域や社会の皆様と、そして世界の皆様と夢を共有し、その夢に向かって学生諸君が活躍できる環境を整えることが、大学としての最大の責務となります。このような環境を整えるために、大学は常に自律的に変革していくことが必要で、これを達成するために、本学では平成23年8月に10年先、20年~30年先を見据えた中長期の成長戦略とその戦略を着実に実行するアクションプランを策定し、それを着実に遂行しています。
 この中長期を見据えた活動を実行していく段階で、3月25日の卒業・修了式の告示でも紹介しましたが、既に大きな成果が上がりつつあります。具体的には、学生諸君の活動に関しては、
① 課外活動に参加する学生数がこの3年間で約1.6倍も増加した、
② 学生の課外活動の中で、ロボコンプロジェクト部の平成23年度のNHK大学ロボコ ンでの2位、平成24年度 の3位とアイデア賞、平成25年度の3位と技術賞の獲得、またキャッチロボットコンテストでの優勝、自転車クラブ部員の全国的なレースにおける上位入賞、軟式野球部の全国大会での活躍、
③ 国内国外での学術会議での発表による学生の受賞件数の大幅な増加、
等を上げることが出来ます。
 また、学生諸君と教職員の協働による成果としては、
① 研究のレベルを示す学術論文の引用件数において、材料科学分野が世界の全大学の31番目に、自動制御システム分野が世界の160番目にランクされた、
② 企業との共同研究が活発になり、研究者数を考慮するとその数は全大学の中で1位、金額では東大と京大に続く3位、
③ 若手研究者のNEDOプロジェクト獲得数においては全大学の中で1位、
④ 学部及び大学院の就職率は常に全大学のトップクラスで、3年以内の離職率は大学卒業者平均の6~10分の1程度と極めて低い、
⑤ 留学生比率は全国立大学平均の約3倍で、約7人に1人が留学生で、キャンパスのグローバル化に既に成功、 等がその例です。
 私は大学の運営に学生諸君の力を借りていきたいと考えています。実際に今日もこの入学式の模様を学生の力を借りてインターネットで生中継していますし、本学のホームページのトップページは学生が制作しています。諸君は、これらの他大学にはない特徴あるプログラムや環境下で学び研究することを誇りとし、自信を持って大きな夢と希望を持って、自分の限界にチャレンンジし続け、日本の、本学の宝として育ち、本学を支える一員になって頂きたく思います。日本の未来を創り上げるのは諸君です。
 本学は、学生諸君が生き生きと活躍できる新しいキャンパスを構築するために必要な環境整備や、本学の機能の更なる高度化を目指すための新しいプロジェクトの立案・獲得を目指してきました。諸君が勉学に励み、規定より1年~2年も早期に大学院を修了できる仕組みも整えました。平成25年度には、機械建設1号棟の耐震改修と一昨年スタートした原子力安全系を主対象とする総合教育研究棟の新設と高性能の加速器の設置が認められ、その工事は間もなく終わろうとしています。
 大学の主役が学生であることは言うまでもありません。多様な学生諸君が、それぞれの能力と活力を最大限に発揮させることが、大学のアクティビティを高めると確信しています。そのためには今後も、キラキラした目を持った学生諸君が能動的に活躍できる環境を整え続け、学生諸君と協同して、先ほど紹介した未来を視た大学の実現を目指したいと思います。
 今年、学生と教職員が「愛校心」と「誇り」を持ち、組織としての一体感を創り上げるために学章バッジを製作しました。諸君は、大学の公式行事、長岡技術科学大学の学生として活動する時などにおいて着用し、本学の学生として誇りを持った行動を心掛けるようお願いします。
 長岡技術科学大学は常に未来を視つづけています。 諸君と一緒に未来につながる独創的なキャンパスを創り上げたいと思います。
 本日は長岡技術科学大学への入学まことにおめでとうございます。