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平成27年度学部卒業式・大学院修了式を挙行しました。

2016.03.25

 平成28年3月25日(金)に長岡市立劇場で平成27年度学部卒業式・大学院修了式を挙行しました。

 今年度の学部卒業者は460名、大学院修士課程修了者は359名、専門職学位課程修了者は15名、博士後期課程修了者は23名でした。

 また、学生表彰が行われ、学業・研究活動においては25名に、課外活動・社会活動においては3団体11名に東学長より賞状及び記念品が手渡されました。

 学長告辞は次のとおりです。

【学長告辞】

 卒業生、修了生の皆さん、おめでとう。本日ここに平成27年度の卒業式・修了式を迎え、学士、修士、博士それぞれの学位を得た皆さんの長年の研鑽とその成果に敬意を表し心からお祝いを申し上げます。併せて、長年にわたって皆さんを支え見守ってこられたご家族の方々に心よりお礼とお祝いを申し上げます。

 留学生の皆さんは、故国を遠く離れ、言語・文化の異なるところでの生活、学習には大きな苦労があったことと思います。幾多の困難を乗り越えて今日の日を迎えられましたことに敬意を表します。

 国内はもとより、広く海外の地から集まった文化の異なる多くの人たちと出会い、ともに語り、時にはぶつかり合って過ごしたこの数年は、皆さんの精神に大きな成長を促した時期であり、そこで得た友人は皆さんのこれからの人生でかけがえのない財産となります。そしてこの長岡の地は、青春期の故郷として皆さんの心に長くとどまることと思います。

 本学は、今年の10月に開学40周年を迎えます。昭和51年に、実践的な技術の開発を主眼とした教育研究を行う大学院に重点を置いた工学系の大学として、高等専門学校生を主たる対象とする新構想のもとに設立されました。国内外の企業等で幅広い視野からの総合的な実践的技術力を養う約5か月間の「実務訓練」を開学以来実施し、これまでに1万人以上の実践的指導的高度技術者を社会に送り出し日本の産業の発展に大きく貢献してきました。皆さんは、他大学に例を見ない独自の教育システムを持つこの大学で、高度な教育を受け、実践の現場で学びの過程を通して「考える力」を育んできました。自ら研鑚に励んだ皆さんは、大きな自負と誇りを持って新しい世界に臨んでください。大学で皆さんが獲得した大きな力は、専門的な知識や技能ではなく「考える力」です。考えるという力を身につけるための訓練を皆さんは大学で続けてきました。自分で考えるという行為は決して簡単なことではありません。徹底的に考える努力を続けることが何よりも重要です。社会で通用している既存の価値や諸前提を疑い、根本的に考え直すことにより、人間社会が健全に機能し、新しい知識と富を獲得します。これが創造性であり、技術科学の分野ではイノベーションに繋がります。

 

 皆さんは長岡技術科学大学で学ばれた様々な領域の専門をこれから社会で活かし、人類の幸福な未来社会を設計し、切り拓く技術科学のリーダーとして活躍が期待されています。皆さんが社会の中心的存在となっている30年後を想像し、設計してみてください。30年後のビジョンを示すことは簡単ではありません。現在我々が直面する様々な問題、課題を見つめ、これまでの歴史を振り返り、知識を広げ、想像力を働かせることが重要です。そのための素養として本学で多くのことを学んだはずですが、さらに、視野を広げ多くの書を読み思考と実践を繰り返し、学び続けていってください。皆さんに願いたいことは、生涯にわたって学び続けて欲しいということです。現代社会において、技術革新は一段と速まり、30年前とは比べ物にならないほど複雑化しており、新しい知識・情報・技術が社会のあらゆる領域での活動の基盤として重要性を増しています。皆さんが身につけるべき知識も日進月歩で進化し、常に学び続ける習慣を身に付けなければなりません。

 いま世界ではICTが急速に発展し、産業構造やビジネスの仕組みが大きく変わる「大変革時代」と言われています。この先どうなるでしょうか。科学技術が発展し、経済が発展すればするほど、ゆとりある福祉社会が実現されるはずのものでした。物質生産の持続的増大が経済的・社会的健全性をもたらすとした資本主義経済により20世紀は発展してきました。その結果、企業論理や市場主義が経済的合理性と効率性を優先させ、大量生産・大量消費社会をもたらし、立ち止まることを許さないほどの加速化した社会になりました。便利になった一方で、ゆとりのない時間に追われた社会になりました。今の社会はより多くの人がゆとりを失い、「豊かさ」に対する思考、判断を失っているように思います。「豊かさ」とは創造的で自由な生き方が出来ることです。我々科学技術を担う人間は「本当の豊かさとは何か?」それを良く考える必要があります。欧米は「モノのインターネットや第4次産業革命」でリードし、日本の産業界は一歩遅れを取っていると言われています。ビッグデータや人工知能の発展で世界が大きく変わりそうです。しかし、アジアには、自然と人間、人間と人間の調和を重視する東洋思想の考え方が基礎にあります。自然と調和しながら、「本当の豊かさとは何か」を常に考え、科学技術を確実に進めていくということが今後は一層重要となると思います。この観点での技術イノベーションが求められ、盛んになっていくと思われます。グローバルな視点で見た時、それぞれの地域、国の歴史・文化を学び、それぞれにとっての「ゆとりと豊かさ」とは何かを考える必要があります。グローバル社会の中で、真の「生活水準」を上げるための「技術科学」の貢献を考えるときが来ているように思います。

 長岡技術科学大学は、人類の課題を解決する高度な技学力と豊かな人間性を持ち、未踏領域・未踏分野に挑戦し、技術イノベーションを興せるタフなグローバル技術者の育成を目指しています。中南米、アジア、欧州、アフリカなどの海外拠点校と協働して産学官融合キャンパスを構築し、グローバルに活躍する技術者・研究者の育成と研究開発・新産業創出を世界規模で行う事業を進めてまいります。卒業・修了して社会で活躍される皆さんは、これで長岡技術科学大学と別れるのではありません。明日からはOB、OGとして本学を応援し、また積極的に活用してください。長岡技術科学大学は、皆さんをこれからもずっと応援し続けます。

 

 最後に、皆さんが、夢と志と勇気をもって、グローバルに活躍されることを祈念し、お祝いの言葉といたします。