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学位記授与式(平成30年6月・8月卒業・修了)を挙行しました。

2018.08.31

 8月24日(金)、本学A講義室において学位記授与式を挙行しました。 来賓として水落敏栄文部科学副大臣が学位記授与式に出席されました。
 今回の学位記授与式は、6月及び8月の学部卒業者・大学院修了者を対象に挙行したもので、当日は中国やタイからの留学生33名を含む39名が東学長から学位記を授与されました。 東学長は告辞で、科学・技術の在り方とその社会的役割について真剣に考え、グローバルな視点で見た時、それぞれの地域、国の歴史・文化を学び、それぞれにとっての「ゆとりと豊かさ」とは何か、真の「生活水準」を上げるための「技術科学」の貢献を考える必要があると述べました。 また、水落副大臣からは来賓の挨拶で、学生生活で経験してきたことを支えに、日本と世界各国との友好の「架け橋」として、これからの変革の時代を力強く乗り越えて行っていただきたいと卒業・修了学生にエールが送られました。 引き続き行われた留学生との昼食会では、在学中の研究の様子や留学生活で楽しかったエピソードなどの話題で盛り上がり、終始和やかな雰囲気のなか懇談が行われました。

東学長からの学位記授与

水落副大臣の来賓挨拶

留学生との昼食会の様子


 学長告辞、来賓挨拶は次のとおりです。

【学長告辞】

 卒業生、修了生の皆さんおめでとうございます。

 本日ここに学士12名、修士19名、博士11名に学位を授与しました。皆さんの長年の研鑽と、その成果に敬意を表し、心からお祝いを申し上げます。併せて、長年にわたって皆さんを支え、見守ってこられた、ご家族の方々に、心よりお礼とお祝いを申し上げます。

 留学生の皆さんは、故国を遠く離れ、言語・文化の異なるところでの、生活、学習には大きな苦労があったことと思います。幾多の困難を乗り越えて、今日の日を迎えられましたことに敬意を表します。

 本学には世界中約30か国から留学生が来ています。広く海外の地から集まった文化の異なる多くの人たちと出会い、そして議論し、様々な文化があり、価値観があることを勉強し、友情を築いたとおもいます。そこで得た友人は皆さんのこれからの人生でかけがえのない財産となります。

 今は急速な科学技術の進展により、グローバル化、デジタル化、ソーシャル化が進み、様々な問題が生じています。スマホのSNSなどで情報は一瞬にして世界を駆け巡り、国境の壁が無くなる一方で、国や民族、宗教間の対立は絶えません。多様な文化や考え方など人類の多様性を受け入れないとグローバル化は幸福をもたらしません。

 皆さんは、この日本で何年間か生活し、この国の文化や価値観を学んだと思います。日本は世界の国々の中でも、極めて異質な文化を持つ国です。日本の文化の特徴は個人よりも集団の利益や目標を優先し、連帯感を重視すること、周りとの調和を重視することなどにあります。人間関係の維持と調和を守ることを優先し、自分の意見を主張することを控えることを美徳とする価値観が日本にはあります。日本は「和」の国と言いますが、この「和」というのは英語に相当する言葉がありません。Harmonyでもないし、 cooperation でもないしpeaceでもない。あえていうならJapaneseというべきかもしれません。

 この日本の文化と日本人を良く理解するには、新渡戸稲造が100年ほど前に書いた「Bushido, The soul of Japan」を読むのがいいと思います。これは英語で書かれてありますし、スペイン語訳やフランス語訳も出ています。せっかく皆さんは日本で学んだのだから、日本文化を理解してグローバルに活躍してほしいと思います。

 ご存じのように日本は自然災害の多い国で、この災害だらけの中で、人々が助け合い連帯しないと生きていけないということもあります。そして、自然の中で行かされる、自然に対抗するのではなく、全てを受け入れ自然のなかで共生するという文化です。全ての宗教を受け入れるし、自然の中に多くの神が宿っているという文化です。この自然との調和というのは日本だけでなくアジアの思想です。自然と調和しながら、「本当の豊かさとは何か」を常に考え、科学技術を確実に進めていくということが、今後は一層重要となると思います。

 技術革新の進歩は急速で、人工知能やロボットの発展で世界が大きく変わろうとしています。このような中で、皆さんは、科学・技術の在り方とその社会的役割について真剣に考えなければなりません。グローバルな視点で見た時、それぞれの地域、国の歴史・文化を学び、それぞれにとっての「ゆとりと豊かさ」とは何かを考え、真の「生活水準」を上げるための「技術科学」の貢献を考える必要があります。

 本学は今年の6月にユネスコから「技学SDGインスティチュート」としてユネスコチェアプログラムに認定されました。またこのほど国連からSDGsのIndustry,Innovation and Infrastructureのグローバル拠点の要請を受けました。

 長岡技術科学大学は、中南米、アジア、欧州、アフリカなどの海外拠点校と協働して産学官融合キャンパスを構築し、グローバルに活躍する技術者・研究者の育成と研究開発・新産業創出を世界規模で行う事業を進めてまいります。

 これから皆さんは、技学のDNAとVOSの精神を持った指導的技術者あるいは研究者として世界の人々のために貢献されるよう望みます。

 最後に、皆さんが、夢と志と勇気をもって、グローバルに活躍されることを祈念し、お祝いの言葉といたします。おめでとうございました。



【水落副大臣(来賓挨拶)】

 長岡技術科学大学の学部・修士課程・博士後期課程の卒業・修了を迎えた40人の皆さん、本日は誠におめでとうございます。また、この晴れの日を心待ちにしてこられたご家族をはじめとして、学生の皆さんを支えてこられた方々に心よりお祝いを申し上げます。

 ただいまご紹介にあずかりました、文部科学副大臣の水落敏栄です。今日の佳き日を迎え、期待と不安とを胸にスタートした学生生活を、感慨深く振り返っていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。

 ここにお集まりの皆さんは、機械創造工学、電気電子情報工学、物質材料工学、環境社会基盤工学、情報・経営システム工学等といった様々な専門分野で日々研鑚し、多くの知識や技術を身につけてこられました。学問を修めることはそれ自体、新たな発見や修得による喜びとともに、様々な苦難を伴うものですが、新たな環境、とりわけ海外での学びでは、それに加えて、生活環境や文化の違い等による苦労も伴ったことでしょう。皆さんは、そういったものを一つ一つ乗り越えながら成長を重ねたこられたのだと思います。皆さんの奮闘努力に敬意を表します。

 現在、世界では、人工知能(AI)、ビッグデータ、IoT、ロボティクス等の技術革新により、知識や価値の創出プロセスが大きく変貌し、経済や社会の在り方が急速に変化する大変革時代を迎えています。

 Society5.0の到来とも言われるこうした社会の転換期においては、次の世代を担う皆さんのような若者が、洞察力を持って主体的に考え、国境を越えて様々な仲間と協働し、答えのない課題を乗り越えていく力を身につけることが重要です。

 皆さんが過ごされた学生生活は、専門分野に関する確かな知識や技術を習得するだけでなく、尊敬する先生、友人の皆さんなど、国境を越えた様々な人との出会いと協働の日々であり、まさにこれから必要となる未来を生きる力を身につけるための有意義な日々であったものと思います。

 皆さんには、この期間に経験されてきたことを支えに、これまでの多くの卒業生もそうであったように、日本と世界各国との友好と交流の「架け橋」として、これからの変革の時代を力強く乗り越えて行っていただきたいと思います。

 最後になりますが、文部科学省は、これからも、皆さんのようなこれからの未来を担う志高くやる気に満ちた学生をしっかりと支援するため、今後の高等教育の将来像を議論し、大学間交流及び学生交流の発展をはじめとした様々な施策に全力で取り組んでいます。皆さんにおかれましても、長岡技術科学大学での学びを胸に、更なる高みへ全力で羽ばたかれていくことを期待しています。今後は、就職する方、更に勉学を続ける方など、進路は様々だと思いますが、いずれにしましても、次の新たな環境での大いなるご活躍を心から祈念して、私の挨拶とさせていただきます。

 本日は誠におめでとうございます。