学生が書いた 研究室ガイドブック 2024長岡技術科学大学

前のページ 次のページ
9

有機反応設計研究室

教授/前川 博史  技術職員/河原 夏江

教授前川 博史

研究者総覧 長岡技術科学大学 研究者総覧
J-GLOBAL

技術職員河原 夏江

研究者総覧 長岡技術科学大学 研究者総覧
  • 環境に配慮した反応の開拓から合成プロセス革命へ
  • 有機合成は物質のパズル!
  • 夢と知力で化学しよう!

前川 博史 先生
前川先生は忙しい中でも研究室に足を運んでくださり、研究室の様子をいつも気にかけてくれています。会話を大切にしており、先生が話してくださる豊富な知識や、研究の心構えは、研究を進める上で大きな助けとなっています。

研究内容

既存の合成法を駆使すれば大抵の物質を合成できますが、現代は有害物質や過剰な試薬を用いず、廃液や廃棄物の少ない最先端の合成反応が求められます。本研究室では高い還元力を有し、毒性が低い金属マグネシウムを還元剤として、高い選択性、簡便性や環境保全を特徴とする新有機合成反応の設計と開発を行っています。この反応は、求電子性炭素を求核性に変えることで、教科書では目にしない組み合わせの反応を可能にし、機能性材料およびその中間体合成の反応段階を大幅に削減して合成化学に大きく貢献しています。

金属Mgを用いた還元反応。窒素置換してから反応させ、最適な反応条件を探します。

研究室について

私たちの研究室では各自でスケジュールを立てて、自主的に動くことが大切です。月に1回研究報告会を行っており、各自のテーマの進捗や内容を全員で議論しています。また、毎週最新の論文を紹介する雑誌会と有機合成に関するトピックをまとめて紹介する反応ゼミを行い、学生の有機合成に関する興味や理解を深めています。私たちの研究室は、デスクワークをする居室と実験室が隣接し、学生同士の実験台も近く、問題が起きたとき、研究に行き詰った際にすぐに相談できる環境が整っているため、研究が進めやすいと思います。

ガスクロマトグラフ飛行時間質量分析計。合成した化合物は自ら測定し構造決定します。

修論・卒論テーマ

  • (博)π電子系の還元的活性化による芳香族化合物の新しい変換法に関する研究
  • (修)ジフェニルフルベン誘導体のマグネシウム還元によるシリル化反応
  • (修)金属カルシウム還元によるα-シリルスチレン類とホウ酸トリメチルのカップリング反応
  • (卒)ビニルアズレンの重合に関する研究

博士後期課程
修了者数

13

こんな研究機関、企業に就職しました

  • 富士フイルムワコーケミカル(株)
  • ライトケミカル工業(株)
  • 大阪ガスケミカル(株)
  • 川研ファインケミカル(株)
  • ニッペコ(株)
  • オリエント化学工業(株)
  • 大宝化学(株)
  • 富士フイルム和光純薬(株)
  • 陸上自衛隊
工学専攻 物質生物工学分野 佐藤 七海(新潟県立新潟工業高等学校 出身)