学長ご挨拶

50周年を迎え、
“考え出す大学”をより一層深化させます

長岡技術科学大学は、2026(令和8)年に開学50周年を迎えます。実践的な技術の開発を主眼とした教育研究を行う、大学院に重点を置いた工学系の大学として、1976(昭和51)年10月1日に開学しました。1980(昭和55)年4月に大学院工学研究科修士課程、1986(昭和61年)年4月に博士後期課程を設置し、2015(平成27)年には、大学院工学研究科に5年一貫制博士課程を設置しました。本学では、これまでも、社会情勢の変化や時代の要請に応じて、工学部の課程、工学研究科の専攻の新設・改編を行ってきましたが、2022(令和4)年4月にこれまでの工学部の課程、工学研究科の専攻の壁を取り払い、基幹産業に対応した工学分野を配置し、現代社会の複雑化・高度化する課題に対応する素養を持ち、新たな産業分野を創出・牽引できる技術者を育成する教育を強化しました。

このように、本学は、開学から一貫して新しい学問・技術を創り出すとともに独創的な能力のある人材を養成することを最も重要な使命とし、技学-技術科学-に関する実践的・創造的能力の啓発、それによる「独創力の増強」を教育研究の基本理念として、常に「考え出す大学」であり続けます。この考え方のもとに、本学は「技学」を先導する教育研究の世界拠点として、イノベーション創出を担う実践的・創造的能力と持続可能な社会の実現に貢献する志を備えた指導的技術者を養成する地域社会及びグローバル社会に不可欠な大学を目指します。今後もこの精神は変わることなく引き継がれていきます。

社会構造が著しく変動していくこれからの時代は、新たな価値の創造と社会基盤の構築を先導していく力が必要です。本学は地元のみならず、「地域中核・特色ある研究大学」として、国内外の「地域」におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)、GX(グリーントランスフォーメーション)に関係する課題を解決し、多様なWell-beingを実現できる社会を構築するため、大規模な実験・実証の場を整備し、ここで得られた成果を社会に還元する取組を推進していきます。同時に、開学50周年記念事業として、地域との交流を推進する場となる、学生、教職員、卒業生・修了生、企業・自治体等が知的交流・地域交流・国際交流を行うための共創の場(イノベーションコモンズ)の整備を行います。

本学50年の成果は、卒業生・修了生の皆さまをはじめ、学生、保護者、教職員、地域や本学に関係する皆さまのご理解とご支援によって成し遂げられたものであり、深く感謝申し上げるとともに、これからも長岡技術科学大学は、皆さまの誇りとなる大学を目指していく所存です。

今後とも、長岡技術科学大学に皆様のお力添えを賜りますようお願い申し上げます。

令和5年10月
長岡技術科学大学長 鎌土 重晴