宇都雅輝 特任助教が日本テスト学会第12回大会にて大会発表賞を受賞しました。
更新日:2015年1月27日
三機関連携 宇都雅輝 特任助教が、日本テスト学会第12回大会(2014年8月30日~31日開催)において行った論文発表が、日本テスト学会大会発表賞を受賞しました。受賞の対象となった論文は「ピアアセスメントにおける階層ベイズ項目反応モデル」です。
日本テスト学会大会発表賞は、テストの分野に関する研究・創作について、本会の大会において発表された報告・論文のなかから、今後の進展が期待され、推薦・奨励の対象にふさわしいと認められるもの(原則毎年若干数)に贈呈されます。表彰式は、2014年12月21日に法政大学にて開催されました。
研究内容の概要
本研究は、学習評価法の一つとして学習場面での利用が進められているピアアセスメント(学習者同士の相互評価)の信頼性に関する研究です。
ピアアセスメントを利用することで、教育場面と評価場面が一体化した効果的な学習を促進できます。一方、ピアアセスメントでは、学習者が評価者の役割を担うため、評価者間で評価基準や評価の厳しさのばらつきが大きくなりやすいという特徴があります。このように多様な評価者特性を持つ評価者集団で評価を行った場合、採点結果(例えば、全評価者の平均評点など)の信頼性が著しく低下する問題が指摘されてきました。
本研究では、この問題を解決するために、数理モデルを用いたテスト理論のひとつである項目反応理論を拡張し、評価者特性の影響を考慮した学習者の能力推定を行う手法を提案しました。さらに、本研究では、学習者の能力推定精度向上のために、機械学習分野での利用が普及しつつある階層ベイズモデルを用いたパラメータ推定法を提案しました。
本発表では、主に、提案手法の定式化と、シミュレーション実験による提案手法の性能評価について詳細に報告しました。
日本テスト学会大会発表賞の表彰状
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