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令和4年度学部卒業式・大学院修了式を挙行しました。

更新日:2023年3月28日

令和5年3月24日(金曜)に長岡市立劇場において、令和4年度学部卒業式・大学院修了式を挙行しました。

今年度の学部卒業生数は435名、大学院修士課程修了者数は356名、5年一貫制博士課程修了者数は4名、博士後期課程修了者数は9名でした。

また、学生表彰も併せて行われ、学業の成績優秀者20名に、鎌土学長から表彰状及び記念品が贈られました。

式典映像を下記URLにて視聴することができます。ぜひご覧ください。
外部サイトへリンク 新規ウインドウで開きます。https://youtu.be/sYN3J0qV6Mk

なお、学長の告辞は次のとおりです。

本日、ここに学士の学位を授与された435名、修士の学位を授与された356名、博士の学位を授与された13名、合計で804名の皆さん、誠におめでとうございます。この中には74名の留学生が含まれています。皆さんの長年の研鑽と、その成果に敬意を表し、心からお祝いを申し上げます。

併せて、この日まで長きにわたり、勉学と研究を支えてこられたご家族の方々には、敬意を表しますとともに衷心よりお慶び申し上げます。今回は、3年ぶりにご家族の方々にもご参加いただき、皆さんの晴れ姿をご覧いただけること、大変喜ばしく思います。

留学生の皆さんは、故国を離れ、言葉や文化、生活環境が異なる長岡の地における生活、厳しい勉学と研究において大変な困難があったことと思います。これらの環境の変化を力強く乗り越え、目的を達成された皆さんの努力とチャレンジ精神に敬意を表します。

さて、現在の日本社会は、人口減少・少子高齢化、都市部への人口集中、気候変動による自然災害等に見舞われております。世界に目を向けると、ロシアのウクライナ侵攻開始から約一年となりますが、依然としてその道筋は見えない展開が続き、世界経済への影響も長期化しています。我々は多くの課題を抱えており、先行きを見通すことは困難な状況にあります。

また2019年に発生した新型コロナウイルス感染症拡大によって、我々の生活は大きな変革が迫られました。一方でコロナ禍により在宅ワークや非接触型サービスが推奨され、従来から進められていたデジタル化は大きく加速しました。皆さんもオンライン授業の活用や遠隔操作対応の研究機器の利用等、その対応に苦慮されたことと思います。令和5年5月から新型コロナウイルス感染症は5類感染症へ変更となりますが、コロナ禍で進んだデジタル化により2030年の超スマート社会に向けてビジネスモデルの変革やサイバー空間とフィジカル空間の高度な融合もさらなる発展を遂げるでしょう。それだけでなく、今後は多様な形で、「誰一人取り残さない、人に優しいデジタル化」へと進展することでしょう。

このように我々を取り巻く環境は目まぐるしく変化しており、今後更に複雑化する現代においては、これまでの常識にとらわれることなく、柔軟かつアジャイルな対応が求められています。 変化の激しい時代に旅立つ皆さんには、常にしなやかで、時代に敏感な鋭い発想を持ち、社会の変化を先取りしてほしいと思います。

皆さんは本学で長期に渡る実務訓練、或いは現場での課題解決に向けた産業界等との共同研究を実践し、専門的な知識や技能とともに、「考え出す力」、「未来を予測し、未来を創る力」を獲得してきました。新たなWell-beingな社会を実現するためには、異分野融合による新分野の開拓、異種技術の統合による新技術の開発、さらには自然科学、人文社会科学の境界を越えた協働が必要になります。肝に銘じておいてください。

皆さんが本学で学んだ様々な領域の専門と獲得した人間力をこれから社会で活かし、新しい幸福な社会を作る技術科学の真のリーダーとして活躍してください。自ら研鑚に励んだ皆さんは、大きな自負と誇りを持って、新しい世界に臨んでください。技学のDNAとVOSの精神を持っている皆さんなら、持続可能な未来社会を切り拓く指導的技術者あるいは研究者として世界の人々のために貢献できると信じています。

長岡技術科学大学は、従来から「持続可能な発展」を強く意識し、産業界との共同研究を通じた研究開発成果の社会実装や人財育成を推進してきました。更には、SDGsを取り入れた工学教育プログラムを整備し、それらの成果をグローバルに情報発信する等、ゴール9のハブ大学として持続可能な世界の実現に向けた取り組みを積極的に行ってきました。

今年度は「国立大学経営改革促進事業」、「大学の世界展開力強化事業」、更には、「共創の場形成支援プログラム 通称COI-NEXT」の3事業に採択されました。中でも、COI-NEXT、地域共創分野は地域の社会課題解決や地域経済の発展を目的として、自立的・持続的な“未来のありたい社会”を実現する地域産学官共創拠点の形成を目指すものです。本事業では、コメの価格下落、農業従事者の超高齢化など農業をめぐる地域の深刻な課題に対し、大学の持つ様々な分野の技術を結集して“コメどころ”新潟地域を活性化し、皆さんが大学生活を過ごした新潟の宝を守り続けられるよう研究開発を進めて参ります。また、SDGs達成に向けた先進的研究・技術開発の推進とその社会実装を通じて国内外の産業集積地域の持続的発展や魅力創りに貢献し、地域社会及びグローバル社会に不可欠な大学となることを目指します。本学は、令和8年10月には開学50周年を迎えます。今後も皆さんが誇れる大学であれるよう努力を続けて参りますので、本学のOB・OGとして、これからも本学を見守っていてください。

最後に、本日卒業、修了し、社会に羽ばたかれる皆さんが、高い志・夢を持って未踏領域・未踏分野に果敢に挑戦し、新たなステージで光り輝くこと、そして一人一人の未来が幸福に恵まれるよう祈念し、お祝いの言葉といたします。

令和5年3月24日

長岡技術科学大学長 鎌土 重晴

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