学生が書いた 研究室ガイドブック 2026長岡技術科学大学

前のページ
26

有機反応設計研究室

教授/前川 博史  助教/戸田 智之  技術職員/河原 夏江
  • 環境に配慮した反応の開拓から合成プロセス革命へ
  • 有機合成は物質のパズル!
  • 夢と知力で化学しよう!

前川 博史 先生
前川先生はとても親しみやすく常に学生を気にかけて下さっており、先生の幅広い知識で大変勉強になっています。研究内容のことでわからないことや相談したいことがあったとき、時間をかけて丁寧に順を追って説明してくれます。

研究内容

既存の合成法を駆使すれば大抵の物質を合成できますが、現代は有害物質や過剰な試薬を用いず、廃液や廃棄物の少ない最先端の合成反応が求められます。本研究室では高い還元力を有し、毒性が低い金属マグネシウムを還元剤として、高い選択性、簡便性や環境保全を特徴とする新有機合成反応の設計と開発を行っています。この反応は、求電子性炭素を求核性に変えることで、教科書では目にしない組み合わせの反応を可能にし、機能性材料およびその中間体合成の反応段階を大幅に削減して合成化学に大きく貢献しています。

金属Mgを用いた還元反応。窒素置換してから反応させ、最適な反応条件を探します。

研究室について

私たちの研究室ではコアタイムは無く、各々が計画を立てて実験に取り組んでいます。有機合成の勉強会としての反応ゼミと最新の論文を紹介する雑誌会を毎週行っており、有機化学についての理解を深めるゼミがあります。月に一度、報告会も行っており研究室全体での議論を行っています。研究室内はデスクワークをする居室と実験室が隣接しており、学生同士の実験台も近いため問題が起きたときや研究に行き詰った際にすぐに相談することができる環境が整っているため研究が進めやすくなっています。

ガスクロマトグラフ飛行時間質量分析計。合成した化合物は自ら測定し構造決定します。

修論・卒論テーマ

  • (修)ジフェニルフルベン類とアクリル酸エステルのマグネシウム還元カップリング反応
  • (修)ジフェニルフルベン誘導体のマグネシウム還元アシル化反応
  • (修)1-ビニルアズレンの合成とラジカル重合挙動
  • (卒)ジフェニルフルベン誘導体のマグネシウム還元によるシリル化反応
  • (卒)ベンゾイルシランとアクリル酸エステルのマグネシウム還元カップリング

博士後期課程
修了者数

13

こんな研究機関、企業に就職しました

  • 富士フイルムワコーケミカル(株)
  • ライトケミカル工業(株)
  • 川研ファインケミカル(株)
  • ニッペコ(株)
  • オリエント化学工業(株)
  • 大宝化学(株)
  • 富士フイルム和光純薬(株)
  • 金剛化学(株)
  • 三菱ガス化学ネクスト(株)
  • (株)熊谷
  • (株)オスポック
  • 群馬合金(株)
工学専攻 物質生物工学分野 和平 界世(函館高専 出身)