学生が書いた 研究室ガイドブック 2026長岡技術科学大学

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産業安全行動分析学研究室

准教授/北條 理恵子
  • 労働者をターゲットにした流暢性やwell-beingの評価指標を構築する
  • 人・機械のふるまい(行動)を定量的に計測し、客観的に評価する
  • 人の行動には原理があり、予測・評価・制御が可能である

北條 理恵子 先生
大学着任前は労働安全衛生総合研究所に所属していました。獣医・心理学の学位の他、看護師、助産師免許も所持され、多様な経歴をお持ちです。行動分析の専門家として、well-being定量化に取り組んでいます。

研究内容

労働安全について日本の産業界では、重篤労災削減を目的に「人の注意力」から「機械」に頼る安全へ重点施策をシフトし、安全装置導入等のハード対策強化に取り組んでいます。一方で、安全装置無効化など作業者側の不安全行動による労災事故が後を絶ちません。安全行動を促すには人の行動変容が必要です。人が不安全行動を「してしまった」のではなく、周囲環境が「させてしまった」と考え、人もシステムの一部として周囲環境を変化させ、人の安全行動を強化、不安全行動を削減する手続きを体系的に研究しています。

VRを用いた実験の様子

研究室について

当研究室に所属する学生のほとんどは社会人で、建設、機械、医療など様々な業界で勤務しています。各業界が抱える問題や考え方の違いはとても刺激になり、研究テーマを決める際の助けにもなりました。2024年度からスタートしたゼミは、遠隔地の学生が多いためほとんどがオンラインですが、定期的に対面でも実施しており、研究の進捗報告の他、行動分析に関する知見を深めています。また、学会にも積極的に参加しており、2024年度は安全工学研究発表会(富山)にて労働安全衛生に関する研究発表を行いました。

ゼミ後の集合写真(東京)

修論・卒論テーマ

  • (修)行動分析学的手法を用いた、化学物質取扱の作業標準の最適化に関する研究
  • (修)VR安全教育の効果評価に向けた調査と検証法の構築
  • (修)児童生徒を対象とした学校安全に関する研究
  • (修)工作機械を使用したVRによるリスクアセスメントの有効性検証に関する研究

博士後期課程
修了者数

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こんな研究機関、企業に就職しました

  • 新設研究室のため実績なし
  • 社会人学生の勤務先は建設関係、製造関係、教育関係など様々です
工学専攻 システム安全工学分野 中野 広基(埼玉県立不動岡高等学校 出身)