脱炭素社会の構築に向けて、化石資源の代替となる植物バイオマスが注目されています。中でも、植物細胞壁の30%を占めるリグニンは地球上で最も豊富に存在する芳香族資源ですが、有効利用法が確立されていません。私たちはこのリグニンに着目し、リグニン由来芳香族化合物を分解できる細菌の分解システムの解明に取り組んでいます。この研究過程で発見された分解酵素遺伝子を活用し、プラスチックなどの化学原料として利用できるPDCや3CMLといった化合物を発酵生産するシステムの開発を目指しています。

高速液体クロマトグラフィー/質量分析装置を用いたバクテリア代謝産物の解析