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日本機械学会誌(2013年12月 Vol.116)に本学卒業生の論文が掲載されました。

更新日:2014年1月15日

 本学大学院電気電子システム工学専攻を1991年に修了され、ヤマハ発動機株式会社の電動アシスト自転車をはじめとする電動二輪車部門でご活躍されておられる村田和弘様の論文が日本機械学会誌に掲載されました。PASの開発に本学卒業生が関与していることは大変誇らしいことであり、更なる技術開発が進展することを長岡よりエールを送ります。

 村田和弘 様から以下のとおり、大学(現役学生)や後輩に向けたメッセージをいただきました。

学生時代

 夏は海、冬はスキーなど、豊かな自然環境の中でエンジョイできるのが長岡のいいところでした。長岡祭りでは花火見学以外にも、毎年浴衣を着ての踊りに参加させていただきました。そして、踊りの後は殿町で・・・。
 4年生以降は、通称「パワ研」と言われていた研究室で朝から晩まで研究活動に励みましたので、入社したときには、「社会人生活は何て楽なんだ」と正直に思いましたが、後々それが錯覚であることを思い知らされました。

就職してから大学で学んだことが活かされたと思うことやもっと勉強しておくべきだったと感じたこと

 入社後もパワーエレクトロニクス関係の業務でしたので、全てが役に立ちました。特に、パワ研では理論だけではなく必ず実機検証まで行っておりましたので、理論と物理現象とが一体となっていたところは大いに強みになりました。
 しかし、高専・大学とサボりまくった英語は最悪です。まさかこんな年になって海外メーカーと仕事をするようになるとは思っておらず、大苦戦しております。

PAS開発に関して

 電動アシスト自転車は、運転免許が不要で誰でも利用できる手軽な乗り物という自転車の長所を活かしつつ、ふらつく、疲れるなどという自転車の短所を補う新しい乗り物として、1993年にヤマハ発動機が世界で初めて販売いたしました。日本国内ではパナソニック、欧州ではパナソニックに加えBOSCHといった大手電機メーカーとの戦いになっておりますが、最初に開発した輸送機器メーカーの意地にかけて負けることはできません。
 小型、軽量、高効率、低騒音といったモーターアプリケーション一般に求められる技術開発に加え、お客様の利便性を高める新機能の開発、最新のリチウムイオン電池を使い倒す技術など、様々な角度から電池駆動の電動システムの開発を行っております。とりわけ、輸送機器メーカーならではの快適な走行感、移動体としての完成度の高さにこだわりをもち、電機メーカーとの壮絶なバトルを繰り広げております。このワールドワイドの企業バトルへの皆様のご参加を、心よりお待ちしております。

後輩(現役学生)への激励

 誘惑の少ない恵まれた自然の中、ひたすら何かに没頭できる絶好の環境です。この機会に、「これは私の強みだ」というものを見出してください。就職後は、それを武器に自らをプロデュースし自分の居場所を見出してください。エンジニアにも英語は必須です。がんばって身につけてください。

大学への期待

 高専で一度専門分野を勉強し、その上で更に進学してその道を極めようとしている学生、あるいはその中でもまれている学生の集まりである技大生の特長は、「自分はこの分野が向いている」と感じている人が多く、各専門分野における基礎知識がしっかりしているところにあると思います。だからこそできる、自ら考え行動できるアクティブな技術者の育成に期待いたします。

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