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長岡技術科学大学開学40周年記念式典を挙行いたしました。

更新日:2016年10月17日

 平成28年10月7日(金曜)に長岡技術科学大学開学40周年記念式典を挙行いたしました。
 本学は昭和51年(1976年)に、実践的な技術の開発を主眼とした教育研究を行う大学院に重点を置いた工学系の大学として、高等専門学校卒業生を主たる入学者とする等、新構想のもとに設置され、10月1日をもって開学40周年を迎えました。

 式典では、文部科学省高等教育局国立大学法人支援課 氷見谷課長(文部科学大臣代理)、新潟県 高井副知事(県知事代理)、長岡市 高見副市長、独立行政法人国立高等専門学校機構 谷口理事長からご祝辞を頂戴し、文科省関係者、衆議院 菊田議員ほか地元国会議員、新潟県議会議員、長岡市議会議員、地元・地域、企業、高専、大学の各関係者、本学名誉教授をはじめとした元教職員、同窓会など約270名にご臨席いただきました。

 式典後にはホテルニューオータニ長岡に移動し、記念祝賀会を挙行いたしました。
 祝賀会では、来賓の衆議院 菊田議員、長岡商工会議所 山村専務理事(会頭代理)、同窓会 磯部会長からご祝辞を賜りました。
 続いて、鏡開きを行い、学校法人新潟総合学園 池田総長から乾杯のご発声をいただきました。歓談の最中には本学の学生サークル悠久太鼓愛好会つるかめ会による太鼓の演奏が披露され、盛会となりました。
 祝賀会の締めには長岡技科大振興財団 山崎理事長からご挨拶いただき、盛況のうちに終了しました。


記念式典


学長式辞



祝賀会


太鼓演奏


 以下、東 信彦学長式辞です。

 本日は長岡技術科学大学の開学40周年記念式典にご参加いただきありがとうございます。ご来賓の皆様方にはご多用中にもかかわらず、ご臨席を賜り、この祝典を迎えられたことに長岡技術科学大学を代表して厚く御礼を申し上げます。

 本学は昭和51年に、実践的な技術の開発を主眼とした教育研究を行う大学院に重点を置いた工学系の大学として、高等専門学校生を主たる対象とする新構想のもとに設置されました。その時の背景について少し振り返りたいと思います。

 まず昭和30年代から始まる高度経済成長の中で、現場で活躍する生産技術者の必要性が指摘され、このためには「学理偏重の工学教育ではなく、実践的技術教育に力を入れた特色ある高等教育機関設置が社会的に要望され、全国に高等専門学校が設置されました。

 その後、急激な科学技術の発展は、一連の社会的諸問題を顕在化させ、科学と技術の在り方とその社会的役割について新しい問題が提起されました。このため技術科学の分野において、新しい技術対象に対し常に適応能力を備え、人類の福祉に貢献できるような実践的創造的能力を備えた指導的技術者の養成が急務となりました。

 高等専門学校の教育の延長線上に、さらに高度な技術科学に関する教育研究機関を設ける社会的必要が生じたのです。これらの要望を切実に取り上げ、先頭に立って数年にわたり根気強くその実現に努力されたのは国立高等専門学校協会の諸先生方でありました。当時の文部省もこれに応じて、新しい構想による技術科学系の大学院をもつ大学の創設を決定し、地元の皆さんの熱心な誘致活動により、この長岡に豊橋と並ぶ技術科学大学が開学されたのであります。

 本学の教育研究の根本理念は「技学」-技術科学-に関する創造的能力を啓発することにあります。そのため高度の実務的技術を重視し、特に約5か月間、現場における実務訓練(いわゆる実践的長期インターンシップ)を課し、学理と生産の総合的関連を体験せしめる教育方法を採用したのであります。

 この実務訓練の目標は、工業技術の現場における様々な現象、実態を認識し経験する過程を通じて「指導的技術者たり得る人間的陶冶と実践的技術感覚を体得すること」を目指すものであります。この実務訓練は本学の目指す「技学」教育の基本構想の根幹部分であり、構想の当初から胚胎されていた核であります。

 今でこそ産学共同教育が要望され一般に受け入れられていますが、40年前の産学共同に対して根強い反対があった当時に実現に向けて尽力された関係者の皆様に感謝と敬意を表したいと思います。

 設立以来、文部科学省、新潟県、長岡市、地元の皆様、産業界、その他大学関係者の皆様をはじめとする多くの方々のご理解とご支援を受けながら、「VOSの精神」(Vitality【活力】Originality【独創力】Services【世のための奉仕】)を持って教育・研究、産学連携を推進してまいりました。

 お蔭様で、これまで学部卒業生14,849名、大学院修了生12,481名は指導的技術者として日本国内にとどまらず、世界の第一線の様々な分野で活躍をしております。

 近年のインターネットの発達により、一瞬にして情報が世界を駆け巡り国境の壁がなくなるグローバル社会となりました。そして、いままさにICTが急速に発展し、産業構造やビジネスの仕組みが大きく変わる「大変革時代」と言われています。ビッグデータや人工知能やロボットの発展で世界が大きく変わり、20年後には今ある職業の半分が無くなるであろうと言われています。

 このような急速なグローバル化と技術革新に対して、国際競争に勝ち抜いていけるような産業の創生とそれを生み出すエンジニアの育成が急務となっています。

 本学は過去20年近くに亘って活発な国際交流を進め、グローバルエンジニアを育てる様々な取組を進めてきた実績が評価され、平成26年度には文部科学省のスーパーグローバル大学創成支援事業に採択され、同年と翌平成27年には「大学の世界展開力強化事業(インドおよびメキシコ)」に続けて採択されました。

 また、平成27年度には技学に基づくグローバルイノベーションリーダー養成のための5年一貫制博士課程「技術科学イノベーション専攻」を開設しました。

 これらを活用しながら実践的技術者育成システムを海外に展開し、国際的な技学教育研究ネットワークを構築して行きます。また本学がこれまで推進してきた産学連携モデルを海外拠点に展開し、国際的な技学テクノパークネットワークを構築して行きます。

 このように我々は今後世界経済をけん引する新興国を戦略的拠点と定め、現地の大学・企業と協働でグローバルエンジニアを育てる取組を進めているところです。

 開学40周年のこの日を一つの区切りとし、原点に立ち返り、未来を見据えて、さらに進化して、開学の理念達成に向けて邁進する所存です。

 最後になりましたが、本日ご臨席賜りました皆様方からは日頃からご理解・ご支援をいただき深く感謝いたしております。今後もこれまでにも増してご指導、ご鞭撻をいただき、本学の発展にお力添えを頂きますようお願い申し上げます。

 平成28年10月7日 長岡技術科学大学長 東 信彦

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