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平成29年度学部入学式並びに大学院入学式を挙行しました。

更新日:2017年4月10日

 4月5日(水曜)にハイブ長岡で平成29年度学部入学式並びに大学院入学式を挙行しました。
 学部入学者443名、大学院5年一貫制博士課程入学者14名、大学院修士課程入学者420名、大学院博士後期課程入学者24名、大学院専門職学位課程入学者18名が、東 信彦学長より入学許可を受けました。
 引き続き、入学生を代表して、学部第3学年環境社会基盤工学課程の金子祐之介さんが宣誓を行いました。

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平成29年度学部入学式並びに大学院入学式の様子1

平成29年度学部入学式並びに大学院入学式の様子2


 学長告辞は次のとおりです。

学長告辞

 新入生の諸君、入学おめでとうございます。長岡技術科学大学の教職員を代表して、心より歓迎いたします。またこれまで皆さんの勉学を支えてこられ、本日を迎えられたご家族の皆様にも心からお祝い申し上げます。

 普通高校・専門高校を卒業して学部1年次に入学する皆さん、全国各地の高専を卒業して学部3年次に入学する皆さん、本学の学部や他大学或いは高専の専攻科を卒業して大学院修士課程に入学する皆さん、また博士後期課程に進学する皆さんなど様々な出身地や経歴の皆さんが親元を離れてこの長岡の地で勉学や課外活動に打ち込むことになります。

 皆さんの今後にとってはかけがえのない貴重な時期です。この長岡での学習や経験、知人・友人が今後の人生で大きな宝となるでしょう。是非、多くの出会いを作り、多くの友人を作ってください。大学時代の友人は生涯の友となるはずです。

 さて、大学というところは、皆さんが実社会に出るために最後の準備をするところです。今まで皆さんが学んできた高専或いは高校とはかなり違う所と言うことをまず認識して頂きたいと思います。

 その一番の違いは、大学は皆さんに知識を教えるのが目的ではなく、「考え出す力」を付けさせるのが目的です。皆さんの頭に知識を詰め込むことを行うところではなく、次世代を担う皆さんが自ら問題を見つけ、物事を考え出す力を自らが付けることを助ける場所です。

 皆さんは本学においては、ただ単に教えられることを覚えるのではなく、絶えず疑問を持ち、その本質を徹底的に考究するよう努めて欲しいと思います。そして、各自が個性を発揮し、独創性を持ち、自ら行動し、世の中に貢献する皆さんを育てるために、大学は自主性と、自由と、自律を最も尊重する所であります。

 本学は、昨年の10月に開学40周年を迎えました。昭和51年に、実践的な技術の開発を主眼とした教育研究を行う大学院に重点を置いた工学系の大学として、高等専門学校生を主たる対象とする新構想のもとに設立されました。

 国内外の企業等で幅広い視野からの総合的な実践的技術力を養う約5か月間の「実務訓練」を開学以来実施し、これまでに1万人以上の実践的指導的高度技術者を社会に送り出し日本の産業の発展に大きく貢献してきました。

 昨年、日本経済新聞社が行った企業の人事担当者から見た大学のランキングでは、旧帝大をはじめとする有名大学を抜き、本学の卒業生が総合評価で1位になりました。「行動力」が1位、「独創性」、「対人力」で2位、「知力・学力」で3位と全ての側面で高い評価を得ています。

 一般の大学が学術研究を重視しているのに対し、本学は学術研究を産み出すための現場での実践を重んじています。皆さんは、他大学に例を見ない独自の教育システムを持つこの大学で、高度な教育を受け、実践の現場で学びの過程を通して「考え出す力」を育んでください。

 今、急速な科学技術の進展により、グローバル化が進み、様々な問題が生じています。情報は一瞬にして世界を駆け巡り、国境の壁が無くなる一方で、国や民族、宗教間の対立は絶えません。またグローバル化がもたらした生産・物流・労働者の自由な移動による貧富の拡大や国家間の不利益に対して、保護主義や自国主義のような揺り戻しが生じ、混沌とした状況になっています。

 一方、技術革新の進歩は急速で、人工知能やロボットの発展で世界が大きく変わり、20年後には今ある職業の半分が無くなっていると言われています。

 技術者や研究者は社会の在り様や人間の未来について幅広い視点を獲得する必要があります。科学技術の進展を単純に是としてきたこれまでの価値観を問い直すことも求められるでしょう。変化の激しい社会にあって、地球規模の視野、歴史的な視点、多元的な視点で物事を考え、未知の事態や新しい状況に的確に対応していく力が必要とされています。

 このような中で、皆さんは将来、指導的技術者としての役割が期待されています。科学・技術の在り方とその社会的役割について真剣に考えなければなりません。皆さんが、大学で学ぶ目的は、将来自らの仕事に役立つような専門知識を少しでも多く身に付けるということにあるのではなく、むしろ、人間の利害や幸福に深くかかわる、あらゆる重要な問題について何らかの知識を持つことであります。皆さんが大学で特に学ぶべきことは知識の体系化についてであり、個別に学んできたことを包括的に見る見方です。

 さて、本学は過去20年近くに亘る活発な国際交流の実績から、グローバルエンジニアを育てるもっとも進んだ大学となりました。本学が平成26年度に採択されたスーパーグローバル大学創成支援事業では、高校・高専を含めた実践的技術者育成システムを海外に展開し、国際的な技学教育研究ネットワークを構築しています。

 このプロジェクトにより、将来的には、学生は世界に展開した産学融合キャンパスを自由に移動でき、希望する環境で教育を受けることができ、技大の学位を取得することを目指しています。

 また留学生数が全学生数の14%と国内でも有数の国際性豊かな大学です。世界各国からの留学生や教員・技術者・企業人と一緒に学ぶことにより国際力を身に着けることができます。是非グローバルに活躍するエンジニアを志して欲しいと思います。皆さんにはどんどん海外に出て行って国際人となり、多くの価値観や思考、教養、文化を涵養してください。真の国際人になるためには日本の歴史・文化・特長をよく理解していることも重要です。

 これからこの長岡で過ごす数年間はかけがえのない貴重な時間です。大きな夢と好奇心を持ち、失敗を恐れず、挑戦の気持ちを忘れないタフな人間を目指して、充実した日々となることを祈念して告辞といたします。

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