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平成30年度科学技術分野の文部科学大臣表彰 科学技術賞を6年連続で受賞しました。

更新日:2018年4月23日

 この度、平成30年度科学技術分野の文部科学大臣表彰で、科学技術賞を3部門で受賞しました。表彰式は平成30年4月17日、文部科学省講堂で行われました。
 本学は6年連続13件目の受賞となります。

科学技術賞(開発部門)

 「小型軽量省エネエアコンの普及を実現するモータ制御技術開発」
 大石 潔 副学長(技術科学イノベーション専攻 教授)
 電気電子情報工学専攻 芳賀 仁 准教授
 ダイキン工業株式会社 テクノロジー・イノベーションセンター
 インバータ技術グループリーダー 主任技師 関本 守満 氏

 本部門は、我が国の社会経済、国民生活の発展向上等に寄与し、実際に利活用されている(今後利活用が期待されるものを含む)画期的な研究開発若しくは発明を行った者を対象とし、29件が授賞しました。

受賞内容の概要

 近年、エアコンは、中国・新興国においても、省電力効果の高いインバータエアコンへの要求が高くなってきています。しかし、欧州・中国等ではインバータに流入する電源高調波の規制が厳しく、この対応としてPFC回路を付加する必要があり、グローバルな普及にはコスト的に大きな課題がありました。
 これまで本学から、PFC回路および電解コンデンサを不要にできる「電源高調波規制適合ローコストインバータ」の基本概念が発案され、ダイキン工業株式会社との産学協同にて本技術の基本動作および有効性を理論的、実験的に検証を進めてきました。ダイキン工業株式会社は産学協同を通した知見を踏まえて商品化開発を進め、本技術を搭載したルームエアコンを中国・新興国向けとして平成23年1月に量産開始し、世界で初めて実用化しました。初年度の生産台数11万台から順次適用機種を拡大し、平成28年度は155万台と大きく伸長しました。販売開始時期からの累計は400万台で、世界的な省電力化、地球温暖化軽減、環境負荷低減に寄与しています。


左から芳賀准教授、大石副学長、関本氏


科学技術賞(技術部門)

 「片手による直進走行が可能なスポーツ競技用車いすの開発」
 情報・経営システム工学専攻 塩野谷 明 教授
 有限会社管テック 取締役 監物 勇介 氏

 本部門は、中小企業、地場産業等において、地域経済の発展に寄与する優れた技術を開発した者若しくはグループ又はこれらの者を育成した者を対象とし、9件が授賞しました。

受賞内容の概要

 既存のスポーツ競技用車いすは両手駆動を前提として製作されていますが、競技者には片腕切断や半身麻痺などの障害により、片手だけで車いすを駆動しなければならない選手が存在しています。このたび開発した技術は、一般的な車いす操作に加え、競技用車いすを片手による操作で直進走行が可能となるものです。


左から監物氏、塩野谷教授


科学技術賞(理解増進部門)

 「地方発安全安心なロボットイノベーションの普及啓発」
 システム安全専攻 木村 哲也 准教授

 青少年をはじめ広く国民の科学技術に関する関心及び理解の増進等に寄与し、又は地域において科学技術に関する知識の普及啓発等に寄与する活動を行った者を対象とし、10件が授賞しました。

受賞内容の概要

 ロボットイノベーション(RI)は高齢化する日本で強く求められており、新潟県など高齢化が先行する地方ではRIより一層望まれています。このRIを安全安心に推進するためには、国際安全規格に基づく論理的系統的な安全が必須ですが、国際安全規格をRIに結び付ける教育・社会制度の構築とその国民的理解の推進は、RIへの期待と比べ限定的です。本学では、ロボコンなどロボットものづくり教育を重視・支援する一方、2006年にシステム安全専攻を立ち上げ国際安全規格を大学院レベルで体系的に教授する組織を立ち上げました。このような本学の持つ安全安心なロボットイノベーションの知的基盤を、地域連携を含むロボコン活動支援、人材育成事業・講演会・論文・著書執筆等による社会啓発、各種委員会活動を通じた社会制度設計への協力等多面的な活動を行い、安全安心なRIを地方を基盤として社会に広く普及啓発しました。


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