共通教育センター
学生のためのブックガイド2015
この冊子は長岡技術科学大学の教員と職員が書いたブックガイドです。皆さんは、スマートフォンなどでネットサーフィンをして、次々と情報を得ることが多いのではないでしょうか。
しかし、このようなデバイスが、本に対してすぐれている点はかなり限定的です。深い知識を得たり体験を呼べるような時間を過ごしたりするには、読書以上のものはありません。そして、一冊の本は、単に知識を与えて完結するのではなく、共感させたり疑問をなげかけたりして、次の思索へ誘います。依然として、読書の重要性は非常に高いのです。このガイドブックでは、専門分野の必読書以前の、物事を考える土台となる感性を培ってくれる本を紹介します。
また、執筆者の「自分にとって貴重」だった読書体験には、皆さんにもそのような体験を持ってほしいという、というメッセージが込められています。一冊でも「面白くてたまらない」と思えるような本に出合えるとしたら、どんなにすばらしいことでしょうか。本学のある会議室におかれた色紙の一枚には、「正しさは伝わらなくとも楽しさはうつる」という森毅さん言葉があります。このガイドブックが、皆さんの人生にささやかでも感染力をもつことを期待します。
ブックガイド目次
- 1.「読み物としての力学」武田 雅敏(1、2ページ)
- 2.「ダーウィン以来」福本 一朗(3〜8ページ)
- 3.「世界最悪の化学工場事故」高橋 祥司(9、10ページ)
- 4.「感性と独創力」中川 匡弘(11ページ)
- 5.「世紀を超えたゴムの旅」竹中 克彦(12、13ページ)
- 6.「ナショナルジオグラフィック」高橋 由紀子(14、15ページ)
- 7.「光の科学」木村 宗弘(16、17ページ)
- 8.「キュリー夫人」白仁田 沙代子(18、19ページ)
- 9.「宇宙のたくらみ」渡部 康平(20、21ページ)
- 10.「偶然という外部」原 信一郎(22〜24ページ)
- 11.「ゾウの時間 ネズミの時間」吉武 裕美子(25、26ページ)
- 12.「新書のすすめ -話題についていける雑学を仕入れる方法―」深澤 百合子(27〜29ページ)
- 13.「努力する人間になってはいけない」綿引 宣道(30、31ページ)
- 14.「指導的技術者になれって言われても…」南口 誠(32〜34ページ)
- 15.「夢の実現とwin-winの精神」三木 徹(35〜39ページ)
- 16.「グローバリゼーションにおける日本文化」鈴木 達也(40〜42ページ)
- 17.「震災復興が語る農山村再生-地域づくりの本質」上村 靖司(43、44ページ)
- 18.「大学はどこへ行くのか?」村上 直久(45〜47ページ)
- 19.「読んでわかるとはどういうことか」柴崎 秀子(48〜50ページ)
- 20.「リップ・シンク(Lip Sync)」加納 満(51〜53ページ)
- 21.「羊の歌」佐藤 一則(54、55ページ)
- 22.「入門中」永森 正仁(56〜59ページ)
- 23.「読書の愉悦」若林 敦(60〜66ページ)
- 24.「学問は最高の「遊戯」(かも?)」重田 謙(67〜69ページ)
- 25.「大学教員の楽屋裏話」山本 謙一郎(70、71ページ)
- 26.「フランクル『夜と霧』」福本 一朗(72〜74ページ)
- 27.「悪の凡庸さあるいは煙草のけむり」原 信一郎(75〜77ページ)
- 28.「おばあさんが死んだ」原 信一郎(78〜80ページ)
- 29.「OASIS(オアシス)文庫に来ませんか。」大河内 邦子(81〜86ページ)
- 30.「就職の役に立つ本」内田 希(87〜94ページ)
- 31.「『水滸伝』と『楊令伝』」田辺 郁男(95、96ページ)
- 32.「古墳の発掘に携わってきた考古学者の半生記」下村 匠(97、98ページ)
- 33.「アマテラスは途中から皇祖神になった」中川 健治(99〜101ページ)
- 34.「個人的な思い出とともにある本たち」内田 希(102〜108ページ)
- 35.「万葉集はちょっとすごいと思う」内田 希(109〜115ページ)
- 36.「私の人生をV字回復させてくれた本」山本 麻希(116〜119ページ)
- 37.「モンテ・クリスト伯」福本 一朗(120〜122ページ)
- 38.「風と共に去りぬ」福本 一朗(123〜127ページ)
- 39.「IT業界を目指すなら必読!」湯川 高志(128〜130ページ)
- 40.「豊かな地下の水脈」安原 明子(131〜133ページ)
- 41.「ひねくれ者の諧謔的思考実験」小林 晶子(134、135ページ)
- 42.「女であることが時々どれほどの屈辱をもたらすか、あなたたちにはわからないでしょう」柴崎 秀子(136〜138ページ)
- 43.「男の白鳥は美しいか」柴崎 秀子(139〜142ページ)
- 44.「創造主と科学者倫理」菊池 崇志(143〜145ページ)
- 45.「ものごとを伝えるということ」北谷 英嗣(146、147ページ)
- 46.「意表を突くトリックと、情景を思い浮かべる面白さ」鈴木 泉(148〜152ページ)