中田大貴特任講師が第42回軽金属奨励賞を受賞しました
2024.12.03
産学融合トップランナー養成センター 中田大貴特任講師が、第42回軽金属奨励賞を受賞しました。
本賞は、軽金属の学術または工業に関する独創性、発展性に富む業績をあげ、将来軽金属学会における活躍が期待される新進気鋭の研究者、技術者に贈られるものです。
表彰式は11月8日 群馬大学 太田キャンパスにおいて行われました。
【受賞内容の概要】
輸送機器へのMg合金利用を促進する材料として、Guinier Preston(G.P.)ゾーンによって大きく強化される希薄Mg-Al-Ca-Mn系合金を見出しました。本合金は、従来合金では達成し得なかった成形加工性と強度特性を同時に発現可能な画期的な材料であり、新奇な加工熱処理プロセスや合金元素量の最適化により、微細結晶組織とG.P.ゾーンの高密度分散を同時に実現し、世界トップレベルの特性発現に成功しました。
さらに、精緻な組織観察と結晶塑性解析を融合したマルチスケールな観点から、組織形成・特性発現メカニズム解明も行い、Mg合金の新しい組織制御手法として、微細再結晶組織を形成させる「均質化レス押出」や、Mgの(0001)面を等方的に傾斜させる「パス間加熱無しの連続圧延」を見出しました。これらは、Mg合金の実用化を阻む要因であった製造コストを大幅に低減できるもので、今後の軽金属分野を牽引し、特に、Mg産業の発展に大きく貢献することが期待されることから、本賞が贈呈されました。
表彰状