【プレスリリース】大気中の二酸化炭素を大量回収可能にする革新的低エネルギーDACシステムの開発プロジェクトを産学連携チームで開始
2025.03.07
プレスリリースを配信しました。詳しくは令和6年度プレスリリースをご覧ください。
高橋教授コメント
地球温暖化対策として大気中の二酸化炭素(CO2)を減らすためには、その排出量を抑制するだけではなく、大気中のCO2を積極的に吸収・除去する技術が必要です。その際、CO2を吸着する物質に大量の空気を当てることが重要ですが、送風機などを用いると、送風機を動かすための電力などのエネルギーが必要になり、CO2削減の観点から適切であるとは言えません。そこで、自然の"風の力"を利用する、エネルギーを必要としない受動的な吸排気システムの開発が求められています。
本学の高橋勉(機械系教授)と佐藤靖徳(特任助教、株式会社パンタレイ代表取締役)は、流体力学の知見を活かし、これまで風を誘導・制御することで風力発電の発電量を向上させる技術を開発してきました。
ムーンショット事業ではこの技術を応用し、風の力で施設内に空気を取り込む吸気システムと、風の力で空気を排出する排気システムをそれぞれ開発します。最終的には、風力を活用した大気の吸排気システムを構築し、CO2吸着の機能をもつ大型タワーの屋上に設置することで、大気中からのCO2の効率的な除去を目指します。