「大学見本市2025-イノベーション・ジャパン」に本学の研究シーズを多数出展しました
2025.09.03
8月21日(木曜)、8月22日(金曜)に東京ビッグサイトで開催された、「大学見本市2025-イノベーション・ジャパン」に、本学の研究シーズを出展しました。
「大学見本市-イノベーション・ジャパン」は、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST) が主催する、全国の大学等機関から創出された研究成果の社会還元・技術移転を促進すること、及び、実用化に向けた産学連携等のマッチング支援を実施することを目的とした、国内最大規模の産学連携マッチングイベントです。
本学からは、次の7シーズを出展しました。
会期中、本学のブースに企業の技術者の方や他大学の研究者の方等、非常に多くの方にお越しいただきました。今後の産学官連携活動につながることが期待されます。


- 研究代表者
-
機械系 教授 高橋勉
- 技術概要
-
本技術は、360度全方向から自然風を効率的に取り込む独自の集風構造により、電力を一切使用せず吸気・排気を行う次世代型のパッシブ換気システムである。従来の電動ファンによる換気装置と異なり、稼働部が存在しないため、メンテナンス性に優れ、電源の確保が困難な場所でも運用可能である。ZEB対応建築、DAC(CO₂直接回収)システム、オフグリッド施設など幅広い用途に適用可能であり、脱炭素社会実現に資する新規性・優位性を有する。
- 技術シーズ集

- 研究代表者
-
機械系 准教授 溝尻 瑞枝
- 技術概要
-
超短パルスレーザ誘起光熱還元を利用した本印刷技術は、加工精度や材料選択性において、従来のスクリーン印刷技術と半導体製造技術の中間に位置する技術です。真空フリー(大気中)プロセスであり、これまでに金属酸化物ナノ粒子や錯体を原料とした金属配線印刷やセラミックス(Si C)の印刷について実績があります。Cu、Ni 、Coの酸化物ナノ粒子を原料としたそれぞれの印刷や、混合ナノ粒子を原料とした合金の印刷も可能です。ポリイミドやポリエチレンナフタレートなどのフレキシブル基板上へも印刷できます。
- 技術シーズ集


- 研究代表者
-
物質生物系
准教授 高橋 由紀子 - 技術概要
-
製造現場での金属微粒子汚染は、製品の安全性や性能に甚大なダメージを与えるため、日常的な製造工程ならびに製品の管理は重要です。本技術では、μmサイズのSUS、銅、真鍮等の微粒子を検出体との接触により数分以内に高解像度の色ドットとして特定し、CMOSセンサー、顕微鏡などで検出解析可能です。規格に準じた既存の異物検査はフィルター捕集とそのSEM-EDS分析であり、対象が製造ラインの空気かつ時間がかかるのに対し、本技術は汚染源である固体表面の微粒子を直接検出するため、確実かつ迅速な汚染対策に繋がります。
- 技術シーズ集

- 研究代表者
-
技術科学イノベーション系
助教 中村 彰宏 - 共同研究者
-
技術科学イノベーション系
特任教授 中村 徹
技術科学イノベーション系
教授 小笠原 渉 - 技術概要
-
本技術は、微小液滴(w/oドロップレット)内で微生物を個別培養・解析し、活性を指示薬等で評価することで、100万検体以上を一括処理可能な超高効率スクリーニング法です。従来法に比べ、分離困難な微生物や高機能生産株の選抜が迅速かつ網羅的に実施可能であり、探索・育種の期間とコストを大幅に削減します。これにより、バイオものづくりの初期開発を加速し、企業の研究開発リスクを軽減する優位性を有します。
- 技術シーズ集

- 研究代表者
-
機械系 助教 川村 拓史
- 共同研究者
-
機械系 教授 磯部 浩已
一関工業高等専門学校
機械・知能系 准教授 原 圭祐
秋田工業高等専門学校
機械系 准教授 辻 尚史 - 技術概要
-
超音波振動加工は、難削材加工、精密微細加工、さらには歯科医療分野における課題を解決する手段として注目されています。弾性体の強制振動モデルを基にした装置の設計においては、材料プロパティ(主に、弾性係数や密度分布)を適切に制御することで、所望の形状や寸法に対応した、実用的な構造が実現可能です。これにより、超音波振動加工技術のさらなる応用展開が期待されます。
- 技術シーズ集


- 研究代表者
-
物質生物系 教授 石橋 隆幸
- 技術概要
-
従来技術では、画像分類、画像変換、特徴週出などの画像、映像処理はコンピュータを必要とし、大きな計算コストが課題でした。光磁気AIデバイスは、我々の開発した磁気光学効果を利用した光制御技術により、画像、映像処理の計算を光のまま実行することのできる新原理のニューラルネットワークデバイスです。また、このデバイスは、大きさが数ミリ以下と小型でかつ無給電で動作するため、省電力の超小型AIカメラなどのエッジコンピューティング技術への応用が可能です。
- 技術シーズ集

- 研究代表者
-
システム安全系 准教授 張 坤
- 共同研究者
-
東京電力ホールディングス(株)
フェロー 吉澤 厚文
東京電力ホールディングス(株)
新潟本部産学官連携グループ兼経営技術戦略研究所
客員研究員 西村 真司 - 技術概要
-
多くの業界で防災・安全分野の技術継承が課題となっており、経験知が個人に留まりやすいです。本研究では、従来のリスクを減らす安全対策(Saf et y-Ⅰ)だけでなく、危険発生時に柔軟に対処できる能力を伸ばす考え方の成功を増やす安全(Safety-Ⅱ)に着目して「達人の技」を見つけ、全体像をFRAMにより構造記述して重要な役割を果たす活動を抜き出し、条件を変化させたケーススタディにより達人の隠れた能力を引き出して、能力獲得プロセスを形式知化して人材を活かす伝承支援技術を確立させました。
- 技術シーズ集
また、今年から新設された大学認定ベンチャー企業展示には、本学の技術シーズをもとに2021年に設立した「株式会社パンタレイ」が出展しました。株式会社パンタレイの概要は、株式会社パンタレイウェブサイトをご覧ください。
21日には文部科学副大臣の野中 厚氏がご来訪され、佐藤 靖徳代表取締役(本学 客員准教授)の説明に熱心に耳を傾けられました。


お問い合わせ
地域共創課 地域共創推進係
E-mail:chiikijcom.nagaokaut.ac.jp