次世代半導体基板加工技術の新たな開発拠点が始動します

デジタル社会を支える半導体は、今や私たちの生活に欠かせない存在です。特に、シリコン半導体を基盤としたハイテク産業は、新聞やニュースでも大きく取り上げられています。さらに近年では、SiCGaNといった新しい結晶材料が注目を集めており、電気自動車や再生可能エネルギー分野での革新に向けて、デバイスの高機能化・高効率化が期待されています。

 このような背景の中、機械系 會田研究室は、令和4年に「次世代単結晶基板のための実用加工技術検討会」を立ち上げ、関連企業とともに基板加工技術の実用化に向けた議論を進めてきました。そして、この度、研究活動をさらに加速させるため、学内に「次世代半導体結晶基板のための加工開発オープンイノベーション拠点」を開設する準備を開始しました。

本拠点は、学内の技術開発センターにおいて、参画企業と連携し、GaNを重要なターゲットとして、基板加工技術の開発に取り組む結晶基板加工開発の場を整備するものです。ここでは、製造の一連の工程をオープンな場として展開し、最終的にできる製品=「基板」の品質をイメージすることで、加工技術の向上と研究開発の加速化、それらを支える人材育成を進めます。

 長岡市の協力により5月20日に開催されたキックオフミーティングには、主要企業や大学、自治体の関係者など100人を超える研究者、技術者等が集い、本プロジェクトの概要や長岡に拠点を置くことの意義などが話し合われました。

長岡市 磯田達伸市長からの歓迎の言葉をはじめ、名古屋大学 天野浩特別教授からも本拠点に期待することのビデオメッセージをいただき、本拠点への関心の高さがうかがえました。

次世代半導体技術の未来を切り開く基板加工技術の開発拠点の取組みに、ぜひご注目ください!

磯田市長、鎌土学長、會田教授と主要参画企業の皆様
主要参画企業名(五十音順) 
・株式会社荏原製作所
・三桜工業株式会社
・東レ株式会社
・不二越機械工業株式会社
・株式会社安永
満席となった会場の様子