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高橋勉教授が日本機械学会フェローを受賞しました

更新日:2024年4月9日

機械系 高橋勉教授が、日本機械学会フェローに認定されました。

【日本機械学会フェローの概要と認定の理由】
日本機械学会では、フェロー制度を充実させるべく、2000年よりフェロー適任者推薦を募り、これまでに1,861名の会員がフェローとして認定されました。会員のフェロー制度は、海外の学協会では早くから確立されており、イギリス機械学会やアメリカ機械学会では、会員の経歴に応じて学生会員、正会員、フェロー、名誉会員と種別(grade)が変わって行きます。フェローとなる会員は学会を代表するにふさわしい技術者として認定され、その自覚を持って社会的に活躍されており、技術者の地位向上に大きく貢献しています。
 高橋勉教授は高分子や液晶,懸濁液など非ニュートン粘性を有する複雑流体の流動現象の解明およびこれらの流動特性の評価方法の開発に尽力を尽くし、プラスチック成形や印刷・塗装に加えて、食品、化粧品、生理流体など広範囲にわたる分野で産業界に貢献しました。特に、フィルム成形において重要となる平面伸長粘度の測定手法については様々な流れ場や測定技術を利用した手法を多数提案しています。その成果のひとつとして、2020年には日本機械学会賞(論文)を受賞しています。また、これらの流体の流動や塗布過程における分子・粒子の微視的な運動や状態の変化を流動複屈折法や光散乱などの光学異方性を元に評価する手法、すなわちレオ・オプティック測定を確立し、測定装置は多くの大学・企業の研究室で用いられています。さらに、高濃度粒子分散系流体の塗布・乾燥過程による機能性薄膜形成においては画像解析による薄膜の水分量分布の評価技術やナノ・インデンテーション試験による粒子間力の評価技術を開発し、電池・電子部品の製造に対して貢献しています。流体工学のこれらの分野の発展に対する貢献に対して2023年に日本機械学会流体工学部門賞を受賞いたしました。
1995年より流体工学部門の広報委員として部門のホームページの製作および維持管理に尽力し、2000年から2002年までは広報委員長として部門の広報活動を支えました。部門のホームページについては基本デザインの作成と記事掲載を行うとともに、当時としてはあまり一般的ではなかったWebデザイナーを登用し、ホームページのクオリティを向上するとともに維持管理の負担を軽減しました。これにより2003年に流体工学部門賞一般表彰(貢献表彰)を受賞いたしました。
 これらの学術的実績と貢献、および学会・部門の発展に対する貢献により日本機械学会よりフェローに認定されました。