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平成30年度学部卒業式・大学院修了式を挙行しました。

更新日:2019年4月2日

平成31年3月26日(火曜)に長岡市立劇場において、平成30年度学部卒業式・大学院修了式を挙行しました。
今年度の学部卒業者数は448名、大学院修士課程修了者数は383名、専門職学位課程修了者数は15名、5年一貫制博士後期課程修了者数は1名、博士後期課程修了者数は11名でした。
また、学生表彰も併せて行われ、学業の成績優秀者21名に、東学長から表彰状及び記念品が贈られました。


なお、学長の告辞は次のとおりです。


本日ここに学士の学位を授与された448名、修士の学位を授与された383名、専門職の学位を授与された15名、博士の学位を授与された12名、合計で858名の皆さん、誠におめでとうございます。この中には58名の留学生が含まれています。皆さんの長年の研鑽と、その成果に敬意を表し、心からお祝いを申し上げます。併せて、長年にわたって皆さんを支え、見守ってこられた、ご家族の方々に、心よりお礼とお祝いを申し上げます。
留学生の皆さんは、故国を遠く離れ、言語・文化の異なるところでの、生活、学習には大きな苦労があったことと思います。幾多の困難を乗り越えて、今日の日を迎えられましたことに敬意を表します。
国内はもとより、広く海外の地から集まった、文化の異なる多くの人たちと出会い、ともに語り、時にはぶつかり合って過ごしたこの数年は、皆さんの精神に大きな成長を促した時期であり、そこで得た友人は、皆さんのこれからの人生で、かけがえのない財産となります。そしてこの長岡の地は、青春期の故郷として、皆さんの心に長くとどまることと思います。
本学は、これまでに1万人以上の卒業生・修了生を社会に送り出し、日本の産業の発展に大きく貢献してきました。皆さんは、他大学に例を見ない、独自の教育システムを持つこの大学で、高度な教育を受け、実践の現場での学びの過程を通して、「考え出す力」を育んできました。自ら研鑚に励んだ皆さんは、大きな自負と誇りを持って、新しい世界に臨んでください。大学で皆さんが獲得した大きな力は、専門的な知識や技能だけでなく、「考え出す力」です。考え出す力を身につけるための訓練を、皆さんは大学で続けてきました。これからも、将来に亘って、徹底的に考える努力を続けることが何よりも重要です。そして、異なる文化や多様な価値観を受け入れ、融合し、社会で通用している従来の常識や前提を超えて、新しい価値や文化を創造して行って下さい。
20世紀に驚異的に発展した科学技術は、工業生み出しを発展させました。日常生活は楽になり、死亡率の低下と寿命の延伸により、人口が大きく増加しました。人々は生産を増大させ、経済的発展と物質の豊かさが人類の幸福につながると考えてきました。その結果、環境破壊と資源の枯渇を引き起こし、人類社会の持続可能性を危機にさらすことになりました。
地球の資源は有限であり、従来のような「生産」と「消費」を繰り返す無限な成長は不可能なこと、市場原理に基づく資本主義経済の成長は、必ずしも真の意味での幸福な社会の発展につながっていないこと、を人々は認識するようになりました。地球規模の資源・エネルギーの枯渇と、環境や生態系の破壊だけでなく、経済格差の増大による貧困と不平等の深刻化、食糧危機、感染症問題、安全保障、人権問題、そして将来世代の生存権など人類社会の持続可能性が危ぶまれる事態となっています。
このような状況の中、2015年9月にニューヨーク国連本部で、150を超える加盟国首脳参加の下、2030年までの長期的な開発指針として、「持続可能な開発のための2030アジェンダ」が採択されました。このアジェンダで掲げられた目標が、「持続可能な開発目標(SDGs)」であり、17の目標と169のターゲットから構成されています。このSDGsは誰ひとり取り残さないことを目指し、先進国と途上国が一丸となって達成すべき目標であり、地球規模の気候変動対策の他、先進国における生産と消費、貧困、飢餓、人権やジェンダー、教育、産業など幅広いテーマをカバーしています。
本学は昨年、国連からSDGsのゴール9であるIndustry, Innovation and Infrastructure のハブ大学に、またユネスコから技学SDG工学拠点に任命されました。これは世界でただ1校であり、本学の、実践と社会の連携を重視した国際的な教育研究、とイノベーション創出力が国連から高く評価されたものです。
また昨年、文部科学省の卓越大学院プログラムとして、本学の「グローバル超実践ルートテクノロジープログラム」が採択されました。これはSDGs解決に資する産業全体の根幹をなす「ルートテクノロジー」の知のプロフェッショナルを、国内外の企業や海外連携大学とともに養成することを目指したものです。
皆さんは、これから社会に船出します。本学で学んだ様々な領域の専門をこれから社会で活かし、人類の持続可能な幸福な未来社会を設計し切り拓く指導的技術者としての活躍が期待されています。現在我々が直面する様々な問題、課題を見つめ、これまでの歴史を振り返り、知識を広げ、想像力を働かせることが重要です。そのための素養として本学で多くのことを学んだはずですが、さらに、視野を広げ多くの書を読み、思考と実践を繰り返し、学び続けていってください。
長岡技術科学大学は、技学SDGインスティチュートとして、またゴール9のハブ大学として、SDGsの課題を解決する高度な技学力と豊かな人間性を持ち、未踏領域・未踏分野に挑戦し、技術イノベーションを興せる、タフなグローバル技術者の育成を目指します。
また産業界と連携し、SDGsの重要性を世界に広めるとともに、持続可能な社会を実現するイノベーション創出を目指します。中南米、アジア、欧州、アフリカなどの海外拠点校と協働して、産学官融合キャンパスを構築し、グローバルに活躍する技術者・研究者の育成と研究開発・新産業創出を世界規模で行う事業を進めてまいります。
卒業・修了して社会で活躍される皆さんは、これで長岡技術科学大学と別れるのではありません。明日からはOB、OGとして本学を応援し、また積極的に活用してください。長岡技術科学大学は、皆さんをこれからもずっと応援し続けます。
最後に、皆さんが、夢と志と勇気をもって、グローバルに活躍されることを祈念し、お祝いの言葉といたします。


平成31年3月26日
長岡技術科学大学長 東 信彦