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松川寿也准教授、丸岡陽助教が日本都市計画学会年間優秀論文賞を受賞しました

更新日:2024年7月3日

環境社会基盤系 松川寿也准教授と丸岡陽助教が、日本都市計画学会年間優秀論文賞を受賞しました。受賞の対象となった論文は「非線引き都市の居住誘導区域内残存農地の特性と方向性に関する研究」です。本賞は、当該年の1月から12月に発表された都市計画論文集登載論文の中から優れた内容を有する論文に贈られます。2023年は全178編から7編が選ばれました。松川寿也准教授ら本学の研究チームは、2012年度、2015年度、2018年度に続き4度目の受賞となり、現在までに最も多く本賞を受賞したチームの一つとなります。

【受賞内容の概要】

全国の地方自治体では、人口減少・高齢化に対応したコンパクトシティ形成を目指す計画(立地適正化計画)の策定に取り組んでいます。同計画では住宅を誘導する「居住誘導区域」を設定する必要がありますが、線引き(都市計画区域を、市街化を図る区域と、市街化を抑制する区域に二分する制度)を行っていない非線引き都市では、居住誘導区域内にも農地が残存するケースが散見されます。本論文では、こうした居住誘導区域内の残存農地に着目し、残存農地の存在を踏まえた立地適正化計画制度のあり方について示唆を得ることを目的としました。

受賞理由として以下の二点が評価されました。第一に、膨大な残存農地を一筆単位で公共交通や農地の規模、都市基盤整備状況等から分析・分類・整理した点、第二に、行政担当者へのヒアリング・アンケートから農地の誘導方針と営農施策等について分析し、より有効な居住誘導区域に向けた残存農地のあり方について有用な示唆を得ている点です。