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ゼーベック効果を利用した未利用排熱からの電力回収技術

更新日:2022年3月1日

担当教員

機械創造工学専攻 エネルギー材料研究室 武田 雅敏 教授,馬場 将亮 助教
外部サイトへリンク 新規ウインドウで開きます。https://mcweb.nagaokaut.ac.jp/~takeda/

研究課題の概要

 石油や石炭など自然から採取された物質を源とした一次エネルギーの約70%が,未利用のまま環境に排出されていると言われています。その未利用エネルギーの大部分は熱という形態,つまり排熱です。排熱を利用した発電ができれば,一次エネルギーの消費量を減らせるだけでなく,二酸化炭素の排出削減にもつながります。しかし,排熱の多くは200℃以下であり,熱を利用した通常の発電に利用するのは困難です。
 私たちの研究室では,材料に温度差を与えると電圧が発生する「ゼーベック効果」を利用した発電技術の研究を行っています。わずかな温度差でも発電でき,小型・軽量,シンプルな構造であることから,排熱利用発電に適しています。このような発電に利用できる材料(熱電材料と呼ばれています)には,希少な元素や毒性の高い元素を含むものが少なくありません。私たちは,シリコンや鉄といった地球上に豊富に存在し毒性のない(低い)元素を主成分とした熱電材料の開発,性能向上に取り組んでいます。また,こういった材料を用いた発電素子として,パイプなど様々な場所に貼り付けて排熱から発電可能なシート状のフレキシブル熱電素子の開発も行っています。発電量は少なくても,安価で扱いやすく,200℃以下の様々な排熱に取り付けられる発電素子により,二酸化炭素の排出削減と電気の供給に貢献できると考えています。


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フレキシブル熱電素子

2
フレキシブル熱電素子による発電の様子


  

関連ゴール

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